シネサルの「映画のブログ」

星(★/☆)の採点は、★4つで満点 ☆は0.5 ★★★★人類の宝/★★★☆必見/★★★オススメ/★★☆及第点/★★中間レベル/★☆パスしてよし/★ひどい/☆この世から消えろ

 2010/02/20(土)〜2010/02/22(月)の日記

【2/20(土)、晴】
 一日中家の中。
 HDDレコーダーの、再生もコピーもエラーで出来ないデータを、PCにコピーすることを地道に継続中。
 コピーし終わったデータをHDDレコーダーから消したら、空きが増えたせいかコピー出来るようになったデータが増えて、それをまたひたすらコピーし続ける。
 これをするだけで、結構他のことは何も出来ない。
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【2/21(日)】
 今日も昨日と同じような感じ。
 そして、ついにPCの外付けHDDが満杯に近くなる。
 どうしようか?と思って圧縮してみたら、これが失敗。
 圧縮し終わるまでの予想時間が1日と5時間との表示。
 やめたかったけど、受け付けられなかったし、やめるのは逆に良くないかもと思って、そのまま継続。
 そうしたら、青画面で止まってしまった。
 電源を入れ直してディスクをチェックしたら、データが壊れているという結果にはならなかった。
 でも、念には念を入れて、改めてもっとキッチリとディスクをチェックしたら、HDDはカラコロ動いているのに、進捗0%のままで進まなくなった。
 進行中っぽいのだけど、この調子だといつ100%になるんだろう?
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【2/22(月)、晴】
 朝、ディスクチェックは1%まで進んでいた。
 PCが使えないので、HDDレコーダーで「新・監禁逃亡2 幻夜」(★☆)の録画を観る。
 男が経営する喫茶店に転がり込んで来た行き倒れっぽい女を助けたことから、2人は幸せな夫婦になった。
 しかし、女が連続レイプ犯に襲われて逆に捕まえたことを報じられたことから、政治家のスキャンダルをもみ消すために彼女の行方を追っていた殺し屋たちが迫ってきた。
 基本はエロVシネで、日活ロマンポルノのようにある程度エロシーンがあることが最低条件なのだろうが、ストーリー的にはエロの要素はなにもない。
 なので、必然性の無いハダカのシーンが無理矢理挿入されている感じで、そんなギクシャク感があったりで、全体的にダラッとした感じで進む。
 結局印象的だったのは、主演の長澤つぐみが「全裸ガンアクション」という、今まで見た覚えの無いことをはじめとして、立ち回りやSMの女王様や普通の感情的な芝居など、様々な表情や芝居を見せて要所要所を締めていたことぐらいだった。
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 オリンピックは、それなりにチョコチョコ見ている。
 開会式は、選手入場が早くて、選手が立って待ってる時間が短いのがいいと思ったが、そこから先の出し物が長くてうんざり。
 モーグルって、たとえスキーが天才的に上手くても、空中回転が苦手だったら勝てないというのが、なんか気の毒。ジャンプいらない?
 カーリングは相変わらず面白い。
 今朝のテレビで、男子フィギュアスケートの審査結果にケチがついているとの報道があったけど、しょせん人が勝ち負けを決める競技なんて純粋なスポーツとは言えず、競技としては欠陥品ということだろう。
 失格や転倒だらけのショートトラックなんてもっとヒドいけど。
 冬季オリンピックの華はやっぱりダウンヒルだと改めて思う。
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 白石晃士監督のブログを見つけて、過去2ヶ月間ぐらいの内容を読んでみる。
 新作の『バチアタリ暴力人間』が楽しみ。
 ブログの中でかいじゅうたちのいるところ』(★★★)に対して、主人公の男の子のキャラが思慮が浅いクソガキであることを理由に批判していた。
 でもあの映画は、「クソガキが自分がクソガキだということに気付くまでの話」だと思うので、ひょっとしたらちょっと考え直せば作品に対する評価もガラリと変わるのでは?と思ってしまった。
 こんな時は、当人に言うべき?それともそれって僭越過ぎる?
 映画の評価で他人と賛否が分かれる場合、どうしようもないくらい根本的に考え方が違う場合だけでなく、作品に対する認識がほとんど同じなのに、わずか一部の違いだけで分かれる場合も多い。
 以前あった例では『GSワンダーランド』(★★★☆)の最後のコンサートに対して「未練がましいから、あれはいらない」と言って欠点扱いにしていた人がいたけど、私の感想は「もうかつての熱狂の時代が終わったことはバンドメンバーもお客さんたちもみんな知っていて、それをしみじみ実感するためのコンサートだった」というもの。
 こういうケースだと本当はさらっと話し合いたいんだけどねぇ。
 ていうか、考えが変わるくらいのことをコメントしてこそ、ネット上でコミュニケーションする意味があると思う。
 それなのに、よく見受けられるのは、「私もそう思う」みたいな同調の言葉だけしかない、仲良しクラブみたいなコミュニティ。
 そんなやりとりなんて、これっぽっちもいらないだろう。
 でも今までの経験から言うと、ネット上に感想を公開しているくせに、ちょっと違う意見を言われただけで過敏に反発する映画ファンって多い気がする。
 そんなに過敏なのなら、掲示板開いたりコメント受け付けたり、文章を公開しなきゃいいのに。
 そんな感じだから、こっちもどんどん二の足を踏むようになって、差し障りのないことしか言わなくなっちゃう。
 なんだかなぁ…。

 2010/01/25(月)〜2010/01/28(木)の日記 (『今度は愛妻家』)

【1/25(月)】
 昨日の朝と同様、寝起き一番でHDDレコーダーの再生不良の録画データのコピーを試みるが、データの壊れ方の程度が影響するようで、ダメなものは何度コピーをやり直してもダメだった。
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【1/26(火)】
 先週立てた予定通り、今週の金曜日から109シネマズグランベリーモールでの上映時間帯が遅くなる『今夜は愛妻家』の夜の回を観に行こうとする。
 しかし、グランベリーモールで翌日の27日から安売りが始まるとのことなので、明日観に行くことにする。
 代わりに、仕事が終わってから電器屋を数軒回って、最後に2月28日の閉店に向けて売りつくし現金値引き販売中のさくらや相模大野店に行く。
 すると、驚いたことに閉店1ヶ月前にして早くも商品がほとんど売りつくされていて、点在する残った商品の割りに多くのお客さんが来ていた状態だった。
 結構たまっていたポイントを使いたかったのだが、欲しいものが無かったのでそのまま帰る。
 家に帰ってから調べてみて、さらにショックだったことに、さくらやのポイントを引き継ぐらしいベスト電器の新宿店が知らないうちに閉店していて、他のベスト電器の店舗は滅多に行かないところにしか無いことが判った。
 こうなれば、さくらやの都心の店舗に行ってみようかと思うけど、そこも同じように店内すっからかんだったらどうしよう。
 でも、相模大野店は3月1日からビックカメラになるとのことなので、移行の準備のために2月28日より前に閉店しようとしての売りつくし状態だとしたら、他の店舗は違ってちゃんと品物があるかも、と期待しておく。
 今日はこれともう1つ、愛読していたブログがもう更新されないかもしれないことを知ったショックで、何も書くことができないまま寝てしまった。
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【1/27(水)】
 某所のかいじゅうたちのいるところ』(★★★)の感想が、「子供向けの映画」という前提で書かれていたけど、それって正しい?
 先日も書いたけど(http://d.hatena.ne.jp/hkwgch/20100123/1264257449)、ざっくり言って、大人は「子供⇒大人」という流れを経ているので、両方の段階のことを覚えていて、この映画のように子供の時間がやがて終わってしまうというはかなさを知っている。
 でも、子供は大人の時間が未経験だがら、「子供⇒大人」の時に何が起きるかを理解してないはず。
 だから、子供の時間真っ只中の子供は、その感覚の部分についてはこの映画を楽しめるけど、別の部分も含めて完全に理解できるのは大人だけ。
 というわけで、「子供も楽しめる」という意味では子供向けなのは間違いでないけど、「どっちかといえば大人向け」というのが正解だろう。
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 昨日書いたとおりの事情で、今週末に都心のさくらやに行くついでに映画を観る計画を立てる。
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 昨日から今日に予定を変えた、109シネマズGMでの今度は愛妻家』(★★☆)の夜の回を観にいく。
 早めにグランベリーモールに行って、電器屋に寄ってからウォーキングシューズを買って、開映時刻18:25の5分前に劇場に到着し、スクリーン2に入場。
 お客さんは20人ぐらい。
 予告編で恋するベーカリーのレイティングがR15+だということに気づくが、どう見てもエロもグロも感じないけど、何があるんだろう?
 『今度は愛妻家』の主演の2人、豊川悦司薬師丸ひろ子きらきらひかる(1992)以来久しぶりの共演で、感慨深い。
 最近、水川あさみの芝居を見るたびに、「よくここまでいい女優になったもんだ」と思い、こちらも感慨深い。
 終映は20:45ごろで、途中スーパーで買い物をしてから帰る。
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【1/28(木)】
 今日はWMCつきみ野に『サロゲート』を観に行く予定を立てていたが、ちょっと忙しかったのと、来週の上映時刻が今週とほとんど変わらないことを知って、2月1日の1000円の日に回す。
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 テレビ東京23:00からのワールドビジネスサテライトで、2009年の映画の興行収入に関しての報道が。
 数字的には前年増ということで軽い朗報扱いだったけど、個人的には「そんなに甘くないよなぁ。」と思っていら、まさにその後深夜にシネカノン民事再生法の適用を申請」のニュースが飛び込んできた。
 この2つについての詳細は別に書こうと思う。

 『しんぼる』『ドレッサー』、インターネットで見かけた「勘弁してほしい」映画のレビュー ☆

『しんぼる』
 『しんぼる』について、下記のような内容の文章を目にした。(場所失念)
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  松本人志が着ているパジャマが、ものすごくセンスが悪かった。
  それを見て、松本監督には映画のセンスが無いと判ったので、『しんばる』を観るのをやめた。

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 さぞかし、「自分は『一を見たら十が判る』ほどの目利きのできる人」だと思い込んでいるのだろう。
 もちろん、映画の登場人物の中には「センスの悪い人」という役がありえるから、上記の考え方は通用しないことは誰だって解ることで、そんなことを言っちゃうなんて信じられないレベルの低さ。
 『しんぼる』のあらすじを見た人なら、理不尽に白一色の部屋に男が閉じ込められる話だから、理不尽に悪趣味なパジャマを着せられる設定だって普通に考えられる。
 実際、あのパジャマを選んだ理由についての松本監督のコメントは「自分では絶対に着ようと思わないもの」だった。
 どうやら世の中には、「いい映画がもっと増えて欲しい」とは思わずに、「悪口を言えるようなダメ映画」が現れると、待ってましたとばかりに張り切る「エセ映画ファン」【参照】がいるらしい。
 そのくせ、1人で悪口を言う度胸は無いのか、同じことを言っている人を探したりしているらしい。
 悪口を言うのが目的だから、相手が無名の映画監督なんかではなく、言い甲斐がある有名人監督の作品を専ら相手にするわけだ。
 そして有名人だからこそ、評判が悪いとか、ヒットせずに興行成績が低迷したとか、不幸な目に会ったときの落差の大きさが重要なわけだ。
 『しんぼる』は、同時期に火天の城TAJOMARUが公開され、この3作品はどれも公開スクリーン数が200ぐらいで、最終的な興行収入も同じぐらいだったはずだけど、良くも悪くも注目されたのは圧倒的に『しんぼる』。
 他の2作品は『しんぼる』より多額の制作費がかかっているはずだから、コケたという意味ではそっちの方がヒドいはずなのに、『しんぼる』ほど話題にもならない。
 作品はまず人々に注目されないことには作った意味が無いようなものだから、その意味では『しんぼる』の圧勝。
 そして、『しんぼる』をコキおろしてやろうとしていた人々こそがその圧勝の功労者なわけだから、まさに「アンチもファンのうち」の言葉通り、『しんぼる』を負かすつもりが逆に負かされたことになる。
 まぁそもそも、『しんぼる』に対して負けたかどうか以前に、数々の映画をフラットに扱えなかった時点で、その人は自分自身に負けてたことになるんだけどね。
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『ドレッサー』(1983 英、監督:ピーター・イェーツ、主演:アルバート・フィニー)
 『ドレッサー』の登場人物の設定を知りたくなって、映画のデータベースなどを見たのだが不十分で、Amazonでビデオパッケージの販売ページにあるあらすじでも見ようと思った。
 すると、そこにあった『ドレッサー』(VHS)のカスタマーレビューの中の1つが、本当に酷い内容だった
 どう酷いかというと、10行ぐらいかけて偉そうな物言いで書いている割には、『ドレッサー』に関する内容は「失望」「つまらない」の2文字分だけ。
 何に失望したのか、どこがつまらなかったのか、具体的な内容は一切無い。
 「失望」「つまらない」以外の残りの文章から感じられるのは、「イギリス映画は総じて駄目」と言い切って偉ぶってみせたいという下心だけ。
 しかも、こんな奴にAmazonの「ベスト500レビュアー」の称号が付いているのが、Amazonの読者のレベルの低さも表している。
 私は、「口コミサイトは、ポピュラーなところほどレベルが低い」という説を唱えている。
 初期の少人数のうちは、目的意識が高い人が揃って、敷居が高い状態。
 でも、人数を増やそうとするために敷居を低くするか、もしくは人数が増えると自然に敷居が下がるのか、「鶏か卵かどっちが先?」みたいな話だが、とにかく書き込み人数が多いところほどレベルが低くなり、Amazonはその最たるものか?
 あと、Amazonのベストレビュアーは比率ではなく数によるランキングだから、たくさん書いている暇人じゃないと上位にランキングできないというのもあるだろうな。
 ある意味、「暇人ランキング」と言えるか?
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 TIFFで「エコ」はやめた方がいいよね?(キネ旬11月下旬号)

 キネマ旬報の11月下旬号「大高宏雄のファイト・シネクラブ『どうする、東京国際映画祭』」(★★★)。
 内容を要約すると、コンパクト五輪を主張した東京がリオデジャネイロのスポーツ熱に負けたように、東京国際映画祭(TIFF)がエコを前面に出していることは、映画のワクワク感と相反していて問題なのでは?というもの。
 TIFFについては、確かにいろいろコメントしたいことはあるけれど、TIFFには2つの面があって、「コンペ」、「アジアの風」、「日本映画・ある視点」、「WORLD CINEMA」のような、あくまで映画そのものと映画を純粋に楽しみたい映画ファンが主役の企画が盛況で存続させる意味があるのなら、マスゴミが群がる「特別招待作品」などの表の面を必要悪としてやり過ごすことができるかもしれないと思っている。
 でも、「エコ」に関しては大高氏と同様にどうかな?と思っている。
 補足すると、映画はフィルムやセットなどすぐに産業廃棄物と化す物資を大量に使って作られ、さらには撮影のために大炎上、大爆破、造成、森林伐採などもすることをあったりする。
 つまり、映画そのものがエコの観点からすれば基本的にマイナスな存在。
 エコを重視するということは、映画なんて作らない方がいいと突っ込まれまねない。
 それに対抗するには、映画のマイナス要素を自覚して、だからこそ映画はそれをカバーして余りある価値を創造していけなければならないということを示さなければだめだろう。
 今のTIFFのエコの取り上げ方には、マイナス要素に関する自覚が感じられないから、借りてきたキレイごとにしか見えない。
 こういうキレイごとは、日本の芸能メディアやそれと同レベルのボンクラ連中なら騙せるかもしれないが、海外の映画人たちは騙せるとは思えず、そうすると肝心な人たちにTIFFが見放されるかもしれない
 現に、クロージングセレモニーの最後に、依田巽チェアマンが客席の一同に「ACTION FOR EARTH!」と言って拳を突き上げることを要請していたけど、「何やってんだ?」みたいな顔で何もしないままの白人の人が映されていた。
 映画祭は何から何まで真剣に完璧を目指さなければならないとは言わないけど、肝心なところに安直な考えを持ち込むのは逆効果になりかねないことを気にかけて欲しい。

 2009/09/21(月=祝)〜2009/09/23(水=祝)の日記

【9/21(月)】
 WOWOWのドキュメンタリー「ロマン・ポルノ伝説 1971-1988」の録画を観る。(★★☆)
 日活ロマンポルノはほんの数えるほどしか観てないけど、それでも一通りの歴史や功績が解りやすくまとまっていて良かった。
 作り手たちが作りたいものを作れていたというのが、今と比べるとうらやましい状況。
 今は果たして作りたいものがあるのか?作れたとして受け止めてくれるお客さんがいるのか?そんな前段階のことですら怪しい。
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【9/22(火=休)】
 しんゆり映画祭の『赫い髪の女』の上映を観に、新百合ヶ丘川崎市アートセンターへ。
 開映時刻18:00の20分ぐらい前に会場に着いたら、当日券で観るつもりが完売の貼り紙にショック。
 おとといの『恋人たちは濡れた』の入りが3割ぐらいだったので、今夜も大丈夫だろうと思っていたら、違っていた。
 何が違うんだろう?
 ゲストの石橋蓮司の集客力だろうか?
 そんなわけで、ひょっとしたら何とかなるかもしれないと思いながら、しばらく劇場の外にいると、駅の方から今夜の飛び込みゲストらしい荒井晴彦氏が歩いて来た。
 そして、手にしていたタバコを吸いきった後、ポイ捨てして劇場入口の方に行った。
 結局、そのまま帰ることにしたのだが、それだと電車で往復するだけになるので、新百合ヶ丘や相模大野の駅前の店内を見ているふりをしながら10分ぐらいずつうろついてから家に帰ることにする。
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 その帰りの電車内で、キネ旬10月上旬号の、「プロデューサー」「監督」「カメラマン」そして荒井氏も「脚本家」として参加している座談会の記事を読む。
 議題は、『アマルフィ』に脚本家がクレジットされてなかったことや、宣材資料において役者や原作者に比べて監督などの名前が小さくなってきていることに象徴される、作り手に対する扱いの悪化について。
 内容についてはもっともなんだけど、映画ファンの立場から言うと、邦画メジャーつい最近駄作を作った監督や、テレビドラマの無難な演出しか実績の無い監督を平気で起用し、その反面映画ファンが実力を認めて新作を待ち望んでいるような監督たちが、何年も新作を撮れなかったり、撮れても低予算や小規模公開だったりすることの方が問題じゃないかと思っている。
 つまり、クレジットのような象徴的なことより、仕事が有るか無いかの実質的な問題の方が本当の問題なんじゃないの?ということだけど、どうなんだろう?
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【9/23(水=祝)】
 午後に『必殺!III 裏か表か』(★★☆)の録画を観る。
 「世の中を動かしているのは『お金』」という考えの元に個人を不幸にしていく商人たちと仕事人たちとが対決するという、今の経済や社会とも通じるストーリー。
 クライマックスは、仕事人シリーズでは珍しい集団の立ち回りで、主水が何人も斬りまくるのだが、さすがの工藤栄一監督で迫力満点。
 こういうの見ちゃうと、比べて最近の時代劇のアクションのショボさってなんだろう?と思う。
 カメラを滑らかに動かしたり、スローのカットを挟んだりしたって、荒々しさがなくなって地に足がついてない感じになるのに、何故みんなそんなヘボ演出やっちゃうの?
 ヘタクソ。
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 某監督のブログで、その監督の新作に対して、一般の観客による否定的なコメントが書き込まれていた。(☆)
 新作の賛否に関してはともかく、監督は淡々と受け止めて返答していたけど、そのコメントというのが「中途半端」「プロ失格」などの言葉が踊っているだけで、何も具体的に批判していない酷い内容のものだった
 「中途半端」って、一言でバッサリ批判しているようにみえる便利な言葉のように思っているのだろうけど、実際には「○○でもなければ××でもない、どっちつかずの中途半端」のように、○○と××を明示してなけれな何も内容が無いのと同じ。
 具体的内容が何も無い否定は「批判」とは似て非なる「悪口」でしかない。
 具体性のない「つまんない」「ば〜か」なんて悪口は、幼稚園児だって言える。
 「批判」は対象も含めて誰かにとって有益でありえるが、「悪口」は誰にとっても百害あって一利なし。
 そして、エセ映画ファンによる「レビュー」「感想」などとは名ばかりの安易な悪口が特にネットのレビューサイトにあふれていて、映画関係者の足を引っ張っていることは、本当に情けない。

 『しんぼる』、エセ映画ファンと芸能メディアのおかげで大評判 ★

 松本人志監督の2作目『しんぼる』が、9月12日に封切られた。
 ちなみに、私は1作目の大日本人も観てないので、映画の内容や出来に対する感想は何も言えない。
 世評では、『大日本人』は評論家にも映画ファンにも不評だったが、興行成績は上位にランキングされた。
 『しんぼる』は、ファンの評判を言うにはまだ早いが、試写を観た評論家には不評のようだ。
 では、『しんぼる』の興行成績はどうだったかというと、興行通信社による先週末の順位は以下の通りだった。
  1位 20世紀少年−最終章−ぼくらの旗 (3週目)
  2位 ウルヴァリン:X-MEN ZERO (1週目)
  3位 BALLAD 名もなき恋のうた (2週目)
  4位 火天の城 (1週目)
  5位 しんぼる (1週目)
   :
  7位 TAJOMARU (1週目)
   :
  9位 キラー・ヴァージンロード (1週目)
 5位というと低いようにも思えるが、実際には1週目の5作品の興行収入は上映スクリーンの数に比例しているような感じで、全体的には横並だったということなのでは?
 そしてなにより、これを報じた映画関係メディアの見出しは「『20世紀少年』3週連続首位。『しんぼる』5位」というものが目立った。
 つまり、順位的には上の『ウルヴァリン』や『火天の城』なんかより、『しんぼる』の方が注目されている
 マスコミ受けの点では『しんぼる』の圧勝ということだ。
 そして、それよりさらに『しんぼる』に対する注目度が高いのが、不特定多数の映画ファンが採点する「レビューサイト」。
 一例を挙げると"CinemaScape"があるのだが、ここは唯一まともだと言えるサイト。
 ここ以外のところはというと、「お前に好きな映画があるのか?」と言いたくなるような大仰なもの言い(反面、具体的内容には乏しい)の大先生たちがあふれていたり、最高点の10点や最低点の0点を気前よく連発し合う賛否両論が当たり前(双葉十三郎先生だって満点つけたことないと言われているのに)だったりする。
 気楽な映画ファンの私にとっては、1分以上読むことは体が拒否してしまうようなところばかり。
 そんな数々のレビューサイトでの『しんぼる』の投稿状況は?と見ると、"CinemaScape"ではそれほどの数ではないが、「大先生」の多いところほど多くなっているようだ。
 「某所」などでは、最近の投稿数ランキングでは『しんぼる』が2位を大きく引き離して圧倒的人気作品
 ただし、採点状況は低得点が大多数
 このことから、この投稿者たちがどんな人たちなのかを考えてみると、以下のようになる。
  (1)とにかく、公開してまもなく『しんぼる』を観に行ったということで、「いいお客さん」であることは間違いない。
  (2)映画ファンらしいくせに、松本監督の前作『大日本人』が不評だったことも知らずに期待して観に行った「情報オンチ」?
  (3)(2)は間違いで、『しんぼる』に期待できないことを判って観に行った?
 (2)と(3)、どっちが正しいか?といえば、(2)は考えにくい。
 仮に『大日本人』の不評を知らなかったとしても、松本監督に期待する材料も持ってないはずだから。
 ということで、(3)が正しいとして以下続けると、
  (4)いい映画を期待してではなく、ひどい映画を観に行きたいと思っている「映画悪食家」
  (5)目当ては映画ではなく松本人志の方で、カリスマ的な彼の権威が崩されることを暗に望んでいて、できればおとしめる一員になりたいと思っている?
  (6)もしくは映画鑑賞は「暇つぶし」、「話の種」、「はした金の散財先」ぐらいにしか思っていない?
  (7)いずれにしろ、映画をたいして楽しみに思っていないくせに、映画の悪口を言うことは投稿の手間を惜しまないほど好き
  (8)以上のことを一言で言えば、「エセ映画ファン」「評論家気取り」?
 とはいえ、(1)に挙げたように、彼らはなにより映画産業にお金を落としてくれる「いいお客さん」。
 映画産業が映画ファンで成り立っているかといえば、そんなことはなくて圧倒的に少数派だと思う。
 だから、映画ファンだからといって、自分たちの存在を過大に思って映画を私物化するような考えは慎むべき。
 ということで、何年に1回しか映画を観に行かないような人たちも、理解不能のエセ映画ファンのみなさんも、映画の敷居を上げたりなんかしないから、『しんぼる』みたいなエサを目当てに、これからもどんどん映画を観てね。大人料金で。(と、誰かになり代わってお願いしたりする。)

 『未来世紀ブラジル』★★★☆、『バロン』★★★☆ (「でかい映画」に対して「ちっちゃいコメント」はしない)

未来世紀ブラジル
【原題】"Brazil"(意味:劇中に流れる音楽の曲名)
1985年、英=米、カラー、1:1.85、35ミリ上映、35ミリ撮影、ドルビーステレオ、143分、英語(日本語字幕)
【監督&脚本】テリー・ギリアム、他
【出演】ジョナサン・プライス、キム・グライスト、ロバート・デ・ニーロイアン・ホルム、キャサリン・ヘルモンド、ボブ・ホスキンス、ジム・ブロードベンド、他
『バロン』
【原題】"The Adventure of Baron Munchausen"(英語、意味:「ミュンヒハウゼン男爵の冒険」)
1989年、英、カラー、1:1.85、35ミリ上映、35ミリ撮影、ドルビーステレオSR、126分、英語(日本語字幕)
【監督&脚本】テリー・ギリアム、他
【出演】ジョン・ネヴィルサラ・ポーリーエリック・アイドルオリヴァー・リードジョナサン・プライス、スティング、ロビン・ウィリアムズユマ・サーマン、他
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 6月4日(木)の日記未来世紀ブラジル』(★★★☆)のことを考えたと書いたが、その流れであのラストがハッピーエンドだという認識がどのくらい浸透しているかを観るために、一般人の感想が十数人分読める某サイトを見てみた。
 さすがにこの映画は圧倒的に好評だった。
 『未来世紀ブラジル』のすごさに圧倒されたという感じの感想が多かった。
 だったら、テリー・ギリアム監督がその次に作った『バロン』(★★★☆)にも圧倒された人が多いのでは?と思って、調子に乗ってそっちの感想も観に行ったら、やけに冷めた文章が多かった。
 『バロン』ってどういう映画か?と聞かれて、一言で答えるとしたら、とにかく「でかい」映画だということ。
 『ブラジル』にも言えることだが、凡人の想像力の及ぶ範疇をはるかに凌駕する「でかい」世界が、映画という形で現れたのを目の当たりにしたら、その良し悪しは置いておいても、まずでかさに言及するのが当然。
 それなのに、なんか映画を語る上で良し悪しとか正しさを重視して、映画は楽しむものだということを忘れているようなちまちまとした文章にガッカリした。
 例えれば、夏の暑い日にのどが渇いて、屋外の水道の蛇口から直接水をゴクゴク飲んだこともないかその水のおいしさを忘れたような人が、牛乳より高い瓶詰めの水を飲み比べて、どれが旨いとかあんな水飲めないとか語って、「水好き」をきどっているような感じ。
 改めて…「そんなふうにはならない!」と誓ったのでした。