シネサルの「映画のブログ」

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 著作権保護期間は延長すべきか (そば・うどんの敵 ☆)

 著作権延長の賛成派と反対派の両派が参加している「著作権保護期間の延長問題を考える国民会議」主催によるシンポジウムの記事。(ITmedia News)より
 全体に関しては上のリンク先を見ていただくとして、その中の一こまで、現在の著作権の有効期間が著作権者の死後50年となっていることに対し、
  中村伊知哉氏 「なぜ著作権法で遺族の生活保障までしなくてはならないのか分からない。」「自分の死後、家族の生活を守りたいと思うのは、作家もそば屋やうどん屋の主人も同じ。作家の遺族は著作権法で保護されるが、そば屋・うどん屋の遺族を守ってくれる『そば屋法』や『うどん屋法』はない」
 との意見で、死後の期間の話だから「遺族の生活保障」の是非が当然ポイントになり、私に言わせれば保障されるに値しないバカ息子バカ娘だったりすることもありうるので、中村さんの言うことはごもっとも。
 で、これに対して、
  松本零士氏 「そばやうどんと一緒にしてもらっては困る。作家の作品は残るが、そばやうどんは私にも作れる」
 ・・・ああ、こういう何気ない発言で人の化けの皮ってはがれるもんだよなぁ。
 つまりは、著作権に無縁な職業に就く者の日々の仕事なんか誰でも出来る「屁」みたいなもんだというエリート意識丸出しの考えの持ち主で、著作権の延長の主張も既得権にしがみつこうとする単なるエゴからだろう。
 旨い食べ物を作ろうとするのと、面白いマンガを描こうとするのと、「クリエイティブ」という言葉でくくれば同列のばずなのに。
 とにかく、直接的に侮辱を受けたそば屋とうどん屋の皆さんが聞いたら怒るだろうなぁ。
 なんなら、信州そばの長野県や讃岐うどん香川県などは、県単位で彼と絶縁するとか。
 もちろん「そば」と「うどん」はたまたま例えに出されただけであって、他の飲食業全般、それから接客業、映画のスタッフ、農業、教師、職人、そして漫画家には欠かせない印刷の職工なども含め、ありとあらゆる職業を例えに出したら「作家(や漫画家などの著作権者)と一緒にしてもらっては困る。そんな仕事は私でもできる。」って言うんだろうなぁ、多分。
 総スカンでも食わないと自省しないんだろうなぁ。