シネサルの「映画のブログ」

星(★/☆)の採点は、★4つで満点 ☆は0.5 ★★★★人類の宝/★★★☆必見/★★★オススメ/★★☆及第点/★★中間レベル/★☆パスしてよし/★ひどい/☆この世から消えろ

 『オール・ザ・キングスメン』(2006年) ★☆

【原題】All the King's Men(意味「全員王様の支配下
2006年、アメリカ、カラー、1:1.85、128分、英語(日本語字幕)
【監督&脚本&製作】スティーヴン・ザイリアン、他 【原作】ロバート・ペン・ウォーレン
【出演】ショーン・ペンジュード・ロウ、ケイト・ウィンスレッド、アンソニー・ホプキンス、他
2012/12/06(木)、WOWOWO鑑賞
 ぽっと出の男の威勢のいい演説の言葉に、「誠実な人だ」と思い込んだ人の見る目のない有権者が彼を州知事にしてしまい、悪政一掃の掛け声はどこへやらで行政を私物化して、大衆たちはますます踏みにじられるという、近頃のどこぞの国の前府知事(現市長)にも丸々当てはまりそうなストーリー。
 キャストの序列一番は知事になるショーン・ペンで、タイトルが示す通り「大衆」が彼と対峙する陰のNo.2となるべきで、確かオリジナルはそんな映画だったはず。
 ところがこのリメイク作品では、中盤で知事になったら何の脈略もなくいきなり悪徳政治家になっていて、彼を中立な立場で取材して、側近になってからもクールだったジュード・ロウが知事に対して悩み続けるという実質的な主役で、大衆はどこかにいってしまった。
 おかげで、ちっとも鋭い指摘がない作品になってしまった。