シネサルの「映画のブログ」

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「スパイ大作戦『美しき妻の犯罪とその報酬(空中大爆発)』」 ★☆

【原題】Boomerang(意味「ブーメラン」)
シーズン7、第15話
1972年、アメリカ、カラー、1:1.33、35mm、英語、吹替、約47分
【監督】レスリー・H・マーティンソン【脚本】ハワード・ブラウン【エグゼクティブプロデューサー】ブルース・ゲラー
【出演】ピーター・グレイヴス、グレック・モリス、リンダ・デイ・ジョージ、ピーター・ルーパス、他
2018/06/11(月)17:58再放送、BSジャパン、2018/06/11(月)鑑賞
<ストーリー>
 組織の台帳を自家用機でロサンゼルスに運んでいたジョニー・ヴェイルを、妻のイヴが途中の空港で待ち合わせ、ジョニーを気絶させて台帳を奪い、仲間の男ガースがジョニーを飛行機に乗せて空中爆発させた直前にパラシュートで脱出し、イヴは台帳を当局に届け出ないことを条件に組織のボスのルチェックを脅迫した。
 イヴから台帳を奪うことを命じられたジム(グレイヴス)は、自宅の玄関でイヴを狙撃し、イヴに付きまとっている刑事に扮したバーニー(モリス)が彼を捕まえて、イヴの前に突き出した。
 ジムの持ち物のホテルキーからイヴが彼を訪ね、ワイロを渡して解放されたジムを殺す代わりに、倍の報酬で殺しを依頼した首謀者を探るよう依頼した。
 ウィリー(ルーパス)がイヴの家に忍び込んで、金庫を開けて札束から紙幣を抜いたり金庫のダイヤルにジョニーの指紋を残すなどの工作をしたり、クリーニング屋に扮してジョニーが殺された時のスーツを届けたりして、ジョニーが生きているようにイヴに思わせた。
 イヴは、ガースの潜伏先のホテルに確認しに行くと、フロントに扮したウィリーが「チェックインもしていない」と答えた。
 ケイシー(ジョージ)がクリーニング屋に成りすまして、電話でイヴにスーツの届け先を話し、イヴとジムがそのアパートに行くと、そこにはジョニーの写真などがあり、住人のケイシーが現われ、ジョニーの指示でジムに殺しを依頼したと話した。
 その夜、イヴの寝室にジョニーに変装したIMFメンバーが忍び込み、目覚めたイヴに「欲しいものはもらった」と言い残して出て行った。
 翌日、バーニーがイヴを死体安置所に連れて行くと、そこにジョニーの遺体に扮した男が横たわっていた。
 バーニーは「ジョニーからわいろをもらう関係だったが、今朝現れて『イヴが寝ている間に自白剤を打って台帳の隠し場所を聞き出して手に入れた』と話し、自分がジョニーを殺して台帳を奪った」と言って、台帳が入っていたカバンを見せ、イヴに分け前を要求した。
 帰宅したイヴは、ジムに「ジョニーが簡単にカバンを持って来ない。バーニーのハッタリだ。」と言って、2人でカバンを隠した砂漠に行くと、そこにはちゃんとカバンがあった。
 そこに、ルチェックが現われて台帳を奪い返そうとするが、バーニーとウィリーが取り押さえ、イヴは企みに気付いた
<感想>
 主要登場人物が全員「仲間だった誰かを裏切る」「敵対関係だった相手と取り引きして組む」という役柄なので、人間関係が複雑になりストーリーが理解し難い。
 その上、「ありえない程の大仕掛けなトリック」「特殊機器」といった「スパイ大作戦」ならではの見た目の面白さがこの作品では欠けていたので、込み入ったストーリーを台詞だけで説明した結果、地味で面白くなくなった。
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 台帳がどんな状態になっていたかは、カバンに入っていたことすらIMFは知らないはずなのに、実際のカバンとイニシャル入りのデザインまでそっくりな偽カバンを用意していたのは、明らかなミス。
 でも、ストーリーが複雑なおかげで、「なんか変だけど、見落としてただけかな?」と思ってスルーしてしまった。