シネサルの「映画のブログ」

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「スパイ大作戦『包帯の下の顔(カラクリを叩きつぶせ)』」 ★★

【原題】The Puppet(意味「人形/傀儡」)
シーズン7、第13話
1972年、アメリカ、カラー、1:1.33、35mm、英語、吹替、約47分
【監督】ルイス・アレン【脚本】リー・ヴァンス【エグゼクティブプロデューサー】ブルース・ゲラー
【出演】ピーター・グレイヴス、グレック・モリス、リンダ・デイ・ジョージ、ピーター・ルーパスロディ・マクドウォール、他
2018/06/19(火)17:58再放送、BSジャパン、2018/06/19(火)鑑賞
<ストーリー>
 シンジケートのボスのポールに対し、新分野への進出を訴えた弟のレオ(マクドウォール)は、却下された腹いせに兄を猟銃で撃ち、ポールは顔面が包帯ぐるぐる巻きで寝室にこもり、レオがボスの代理になった。
 レオの動向をつかんでそれを粉砕する指令をジム(グレイヴス)が受けた。
 ジムは、ポールが偽者だとにらみ、バーニー(モリス)が新たなコックとしてポールの屋敷に潜入した。
 レオがポールの寝室で、ライバルの組織のボスのラリー・ガルトンを含む約十人の同業者に、秘密の国際犯罪に百万ドルを出資すれば元本保証で12倍にして返すと持ちかけて出資金を得た。
 その会合と入れ替わりに、銃の事故の前に儲け話をポールに持ち掛けていたと言い張るジムとケイシー(ジョージ)が屋敷に現われ、ホテルにいる中東の長官に百万ドルのワイロを渡せば石油の闇取引ができると説明した
 レオの側近でラリーのスパイのオーギー・リーチは、ラリーにその話と、ケイシーの腕に麻薬の注射後があったことを話した。
 レオがホテルに来て、中東の長官に成りすましたIMFメンバーのカリッドと会って取り引きを進め、ケイシーが長官の本国からの書類を取りに行くと言ってホテルを出たところ、ラリーの部下がケイシーを拉致して、麻薬の禁断症状を利用して彼女の尋問を始めた。
 ポールの飲み物にバーニーが薬を入れ、ポールの体調が急変したのでリーチが主治医を電話で呼び出したのを、電話線を細工したウィリー(ルーパス)が代理の医者に扮して電話を受け、代わりにポールの往診に来た。
 飲み物を疑ったレオに言われて、飲み残しを飲んだバーニーは、キッチンに戻された後に解毒剤を飲んで、辛うじてバレずに済んだ。
 ケイシーは自白した振りをして、レオが4百万ドルをスイス銀行に振り込んで、ジムと一緒にスイスに飛ぶ予定だとラリーに言った。
 ポールに変装したIMFメンバーのハンクを、バーニーがウィリーの車のトランクから出して、寝室の見張りがいないすきにポールと入れ替え、ウィリーが金庫を開けて出資金をウィリーのカバンに入れた。
 石油の書類の確認のために、ジムとレオがホテルから持ち出したところ、待ち構えていたラリーが2人をポールの屋敷に連れて行って、疑いをぶつけて説明を求めた。
 レオは石油の書類を見せようとすると、仕掛けのあるジムのカバンから書類ではなく4百万ドルと搭乗券が出てきた。
 次に、ポールに説明を求めると「石油の事は知らない」と言い出したので、レオが包帯を力ずくで外すと、ポールの替え玉だった筈が変装したポールが現われた。
 金を返せと迫るラリーに、レオは屋敷の地下で南アフリカのニセ札を刷っている秘密を話した。
 出資者一同が地下に見に行ったところを、バーニーの通報で警官隊が突入した。
<感想>
 「秘密を白状させるために、レオのライバルにレオを追い詰める役割を担ってもらう。そのために、レオが不審な行動をしていると思わせる情報をライバルにチラつかせ、彼れに感づいてもらう。」という作戦。
 この設定は、過去の「スパイ大作戦」でも何作もあったと思うが、ライバルが思い通りに動いてくれるかに係っている心もとない作戦で、上手くいくのはご都合主義に思えてしまう。
 あと、権力者をでっち上げて、彼からの美味しい話にターゲットが載ってくるのを期待する作戦も、過去作にあったはず。
 でも、今回のように「中東の閣僚」をでっち上げる儲け話って、まるっきり詐欺の手口そのもので、「スパイ大作戦」のスマートなイメージにそぐわない泥くささ。
 仮にも、犯罪組織のボス代行が、一般人向けの詐欺に騙されるのか?も疑問だし。
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 飲み物に心臓発作の症状が出る薬が入っていることを、バレないようにするためにバーニーが知ってて飲んじゃうのが斬新だった。
 ただ、ちゃんと解毒剤が用意されていたのは都合が良いけど。
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 腕に注射の跡をつけて麻薬の禁断症状に苦しむケイシーに、ラリーが麻薬入りの注射器を見せびらかして、秘密を白状させようとするのだが、1972年頃は「麻薬の注射といえばヘロイン」だったから暗黙の了解が成り立ったのかな?
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 『猿の惑星』のコーネリアス役でおなじみのロディ・マクドウォールの身長が低いように見えたのが意外だったか、調べたら178cmなので、周りのピーター・グレイヴスとかが大きかったみたい。
 コーネリアスの妻のジーラ役のキム・ハンターは小さいのは知っていた。
 調べたら161cm。