シネサルの「映画のブログ」

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『東京彗星』★★

2017年、日本、カラー、1:2.35、日本語、29分

【監督】洞内広樹

参照リンク:

https://www.tokyocomet-short.com/

https://www.ashitanoshow.tv/blank-19

2019/11/05(火)04:00放送、25分、TOKYO MXTV、2019/11/05(火)鑑賞

【ストーリー】
 1年後の2022年に東京に彗星が激突することが判り、人々は逃げ出して、東京には避難できない人とあえて残る道を選んだ人たちがわずかに残るだけの無法地帯になった。
 小学生のショウは、1人学童疎開で岩手に行ったが、失業して気力を失って東京に残った唯一の家族の兄のソラが気になり、予定日の直前に1人東京に戻る。
 ショウは出会った老人に助けられソラと再会して、2022年4月1日の彗星衝突を迎える。
 3人は、爆風や大津波から生き残り、老人は去って2人の兄弟は東京で生活をしていた2022年6月、東京を震源とする大地震が日本全域を襲うとの警報が鳴った。

【感想】
 オリジナルは29分らしいが、放映されたのは25分。
 カットされたのと、低予算のために大災害のそのものズバリの描写を描くことはできないなどの理由で、ところどころ端折られてあるべきシーンが抜けている印象を受ける。

 スペクタクルや群衆の映像は撮れないとはいえ、ニュース映像やSNSの画面を作って挿入したり、ひとけのない街の映像などの非常事態をイメージする様々な映像を挿入し続けり、既存の手持ちカメラを小刻みに動かしたり逆光を多用したりノイズっぽい音を流し続けたりして緊張感を高めたりの数々の工夫で、低予算を感じさせないことは上手く出来ている。

 疎開先か東日本大震災の岩手だったり、ラストが(東日本大震災の発生日時を連想する)2022年6月22日の深夜2時46分だったりで、首都直下地震を意識したストーリーになっていて、そんな事態になった時の人々の行動を予想して映像化して見せた作品。

 科学的に変なこととか、「そんな行動するか?」とかの細かいことはいろいろ指摘できるが、気にしなければ「まとまりのある作品」にはなっていると思う。