シネサルの「映画のブログ」

星(★/☆)の採点は、★4つで満点 ☆は0.5 ★★★★人類の宝/★★★☆必見/★★★オススメ/★★☆及第点/★★中間レベル/★☆パスしてよし/★ひどい/☆この世から消えろ

『キイハンター 第262回(最終回) また逢う日までキイハンター』 ★★

カラー、1:1.33、45分
1973ー04-07(土)21:00~21:55 TBS放映
2026-09-30(水)22:00~23:00 J:COM BS再放送
2026-09-30(水)鑑賞

監督:佐藤純弥(佐藤純彌)
脚本:小西通雄
出演:丹波哲郎、野際陽子、川口浩、谷隼人、大川栄子、千葉真一、仲谷昇、中丸忠雄、宮内洋、南原宏治、他


【あらすじ、ネタバレあり】
キイハンター6人は被告人として、
暗黒街の法廷と思しき場所で覆面姿の裁判官や検察官によって、
5年間の活動が「暗黒街への敵対行為」だとして裁かれようとしていた。

それに対しキイハンターたちは、
弁護人がいなかったので、自分たちで、
「悪事を企んだ方が悪い」
「やらなけれこっちが殺された」
「すべては世界の平和と自由のためにやったことだ」
と反論し、
検察側とキイハンター側双方が、
それぞれの主張の証拠として、過去の『キイハンター』の映像を法廷内で映写した。

批判にさらされ劣勢になった検察官がいらついて覆面を取ると、
何度も悪役を演じた南原宏治だった。

検察官は死刑を求刑し、
裁判長は「有罪はお前だ」と言って検察官を逮捕させた。

裁判官3人が覆面を取ると、
村岡特別室長(仲谷昇)、小田切(中丸忠雄)、壇(宮内洋)の3人で、
国際警察の組織替えでキイハンターの一時解任が決まったと発表し、
6人は銀座の真ん中で笑顔で散り散りに別れて行った。

--

最終回のための特別構成で、
「名場面集」を見せるための回と言ってよい。

本編の大半は、法廷の中で名場面集を見せるシーンで、
細かい断片を連続的にランダムに見せるのと、
ある回のダイジェスト版のように長めに見せる場合の2パターンがあり、
後者の方は芥川隆行がナレーションであらすじを説明する。

名場面集だと、爆破などの派手なシーンが多く取り上げられることになり、
結果的にシリーズを支えていたスタントマンたちの活躍にスポットライトが当てられている。

名場面はカラー時代以降の回に限られていたのは、
モノクロ映像が混ざると違和感があるとかの理由だと思う。

法廷シーンが終わった後に、
6人が日比谷公園小音楽堂で勢ぞろいし、
揃って銀座まで人ごみの中を歩いてそこで別れるのをゲリラ撮影している。

最後の別れるシーンで渡った横断歩道の背景のガラス張りの丸みのあるビルは、
おそらく銀座四丁目交差点の三愛で、
そこから和光に向かって横一列で横断歩道を渡るのを正面がら望遠レンズで撮影している。

その時の並びは、向かって左から風間、啓子、黒木、ユミ、吹雪、島で、
「丹波哲郎に両手に花の接待配列」か?

島以外の5人が腕を組んでいたが、
啓子と黒木が離れて風間との婚約中カップルの腕組になり、
黒木とユミと吹雪も離れて、全員で握手し合あって、黒木以外の5人が去って行き、
最後まで残ったユミが、ユミの方から黒木に口づけをリクエストして別れる。

キスは大川栄子のアドリブかな?

彼女が夫の河原崎健三と知り合って付き合い始めるのは翌年なので、
この頃はまだフリーだったかもしれない。

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いつもの47分より短い45分の尺だったのは、
翌週から始まる新番組『アイフル大作戦』の予告編が長かったからだと思われる。

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個人的に、この最終回だけはリアルタイムで観た記憶が残っているが、
それは、それ以外の回は観ていなかったのではなく、
他の回はストーリーが複雑で覚えきれなかったとか、
当時は「子供は8時に寝る」の時代だったので、エンディングまで観られなかったなどの理由だと思う。

『キイハンター 第261回 魔女と黒猫が踊る夜』 ★★☆

カラー、1:1.33、47分(実測値)
1973ー03-31(土)21:00~21:55 TBS放映
2026-09-29(火)22:00~23:00 J:COM BS再放送
2026-09-30(水)鑑賞

監督:佐藤肇
脚本:高久進
出演:野際陽子、川口浩、中丸忠雄、岡田真澄(岡田眞澄)、天地聡子、天本英世、川辺久造、加藤和夫、中田博久、小林稔侍、他
(丹波哲郎と谷隼人と大川栄子と千葉真一は出演なし)


【あらすじ、ネタバレあり】
アメリカで研究をしているアサクラ博士(川辺久造)が来日した後に、
豪邸内に助手と共に監禁状態にされて研究を強制させられ、
ある日、アサクラが爆発性の薬品を爆発させて、
見張りの2人組(中田博久、小林稔侍)が研究室に飛び込んできた隙に、
助手に百科事典を1冊持たせて逃がして、
国際警察に届けさせようとした。

助手は2人組に追われたので、
回収中のポストの郵便物の袋に百科事典を入れて、
自分は近くの屋敷に逃げ込んで電話を借りて小田切(中丸忠雄)に電話をかけて、
「アサクラ博士の代理だ。百科事典を送った。」
と言ったところで住人(天本英世)に射殺され、
後日、小田切が受け取った百科事典のページをくりぬいた穴の中に大粒のルビーが隠されていた。

一方、宝石泥棒の「怪盗黒猫」(岡田眞澄)が金庫を開けて宝石を盗んで、盗品の宝石を作り変えて売りさばく宝石店「珠宝」の店主(加藤和夫)に渡し、
黒猫が表向きの仕事をしているメガネ店に行くと、
助手を殺したボスからの「国際警察の資料保管室から百科事典を取り戻せ」との指令を受けた2人組が現れ、
黒猫に百科事典を盗み出すことを依頼しようとしたが黒猫に追い払われ、
2人組は自分たちで盗もうとしたが、保管室の前の警報装置のベルが鳴って失敗した。

2人組を尾行して百科事典の事を知った黒猫は、
夜に国際警察に忍び込んで、
保管室の下の階の部屋の天井にドリルで穴を開け、
警備をしていた吹雪(川口浩)を物音で保管室におびき寄せて扉を開けさせ、
穴を通して催眠ガスで吹雪を眠らせ、
ガスマスクを付けて百科事典を盗み出そうとした。

吹雪が目を覚まして黒猫と格闘し、
そこに、黒猫を見張っていたもう1人のガスマスクの人間が黒猫から百科事典を奪って逃げたが、
黒猫が追いついて相手のマスクを外すと相手の正体は啓子(野際陽子)で、
ルビーに関わる人間を捜査するために、盗みに来た人と関係を持つ潜入捜査をする作戦だった。

黒猫は啓子から百科事典を奪って逃げ、メガネ店に持ち帰ったが、
啓子がメガネ店に現れ、
「百科事典を盗む宝石泥棒同士」としてシャンパンで乾杯をして、
お互い相手に睡眠薬を飲ませて2人とも眠った。

朝になって、
黒猫が保管室に犯行後恒例の「黒猫シール」を残したせいでニュースを観た2人組がメガネ店に現れ、
眠っていた黒猫と啓子を起こして、百科事典を奪うために銃で脅した。

黒猫はゴミのポリバケツに隠していたことを言わなかったが、
謎の掃除人の婆さん(天地聡子)が勝手にメガネ店に入って来て掃除を始めたので、
黒猫は見つけられる前に彼女にゴミを出すように頼んだ。

婆さんがポリバケツを店外に持ち出すのを見た2人組は、
百科事典を持ち出したと思って後を追い、
ごみ集積所に置かれていたポリバケツを調べたが百科事典は無くなっていて、
啓子と黒猫も後を追って婆さんとぶつかると、
彼女が懐に隠していた百科事典を落として「ゴミじゃないので持ってきた」と言い、
黒猫は百科事典を返してもらって立ち去った。

啓子が追いかけて奪い合いになり、
百科事典が落ちて中のルビーが現れたが、
啓子がそのページの「ルビー」の記述を読んで、
ルビーからレーザー兵器ができることから、
それがルビーが狙われる理由だと判った。

2人組のボスが「珠宝」に現れ、
盗品をさばいていることを警察にばらすと店主を脅して
「まもなく黒猫がルビーを持ってきてさばこうとするから、それを手に入れろ」
と言い、
現れた黒猫と啓子に「金額が高くなるから明日まで預からせてくれ」と言って預かろうとしたが、
怪しんだ啓子は「このルビーについて何か知っているんじゃないの?」と店主を問い詰め、
店主が「俺は脅されている。助けてくれ。」と言ったので、
隠れていたボスがナイフを投げて店主を殺して口封じをして逃げ、
2人は店内に閉じ込められて逃げることができず、
すぐにパトカーがやって来たので、ルビーを死体の靴の中に隠し、
警官2人に連行された。

ところが、その警官はボスの手下の2人組だったので、
啓子と黒猫が格闘して、啓子が投げた百科事典を2人組が追っている隙に啓子と黒猫がパトカーを奪って宝石店に戻ると、
店主の死体が警察病院行きの救急車で運ばれていった。

救急車のに近づこうとしていた掃除人の婆さんが居たので、
2人は医者と看護婦に扮して婆さんを死体に仕立てて、警察病院の死体安置室に潜入し、
店主の死体を見つけて靴を脱がせたがルビーは見つからず、
帰ろうとした婆さんを調べるとルビーをくすねていたので取り上げた。

婆さんが廊下に出ると2人組が彼女を人質に取って室内にいた黒猫にルビーをよこせと言い、
黒猫は床に下の階とつながる開閉式の扉を見つけたので、
取引に応じたふりをして2人組を安置室に入れ、
啓子が床を開けて2人組を下に落とした。

啓子と黒猫は、2人を脅してアジトの豪邸に連れて行き、
研究室で倒れていた博士に啓子は「国際警察が助けに来ました」と言ったが、
博士の足に電線が付けられていて、
配電盤の前で2人組が「言うことをきかないと博士を殺す」と言って脅して、
啓子と黒猫を部屋に監禁した。

黒猫は、隠し持っていたプラスチック爆弾で扉と鉄格子を爆破して啓子だけを逃がし、
啓子は追ってくる2人組から逃げようとして、
助手と同様にボスの屋敷に逃げ込んで、
国際警察の吹雪に電話で「アサクラ博士の居場所は石畳の奥の林の中…」と言ったところで、
ボスが銃で狙っているのに気づいて格闘になり、
そこに、婆さんに変装していたFBI捜査官が駆けつけてボスを倒した。

啓子はFBIをアサクラがいる豪邸に連れて行くと、
途中でボスたちに捕まって屋敷に連行され、
ルビーが手に入ってアサクラに完成させたレーザー銃で殺すために啓子と黒猫とFBIを壁際に並ばせ、
まず人形で験し撃ちをして、用済みになったアサクラも列に並ばせた。

手下が啓子から殺そうとして引き金を引くと、
アサクラが壁際に行く前に銃の自爆スイッチを入れていたので、
爆発して手下が倒れ、
4人が豪邸から逃げて、ボスと手下1人が立ちはだかった。

その時、啓子からの電話連絡で駆けつけた吹雪と小田切が駆けつけて2人を倒し、
黒猫も逮捕されて刑務所に入れられたが、
あっという間に脱獄して消え去った。

 

【感想】
『キイハンター』は毎回自由に様々なジャンルの作風で作られてきたが、
久しぶりに『キイハンター』らしく、
大仕掛けな設定で明るく楽しく描いた回。

--

共に『キイハンター』で主に悪役で何度も出演していた、
キャプテンウルトラこと中田博久と、
キケロ星人の「キケロのジョー」こと小林稔侍が、
今回初めて『キイハンター』の同じ回で再共演。

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ロケ地の大半は西新宿で、
駅前から超高層ビルの近くまでの数か所。

黒猫の商売仲間の西新宿の宝石店の店名は「珠宝」で、
『キイハンター』で宝石店が舞台になる度にこの店名なのだが、
おそらく深い意味はなくて、
「作った看板をそのまま使い回すため」だけの理由だろう。

敵のアジトの豪邸の外観は、何度も使われた藤山愛一郎邸洋館(旧藤山雷太邸洋館)の、玄関とは反対側の庭側。

その豪邸から逃げ出した所にある石畳の場所は、
何度もロケをした国立代々木競技場第一体育館と前の道路の間。

黒猫がいるメガネ屋は「HIBIYA」という表記が店内にあったが、
日比谷にあるとは限らない。

メガネ屋が入居しているビルの向かいでは、
『ラ・マンチャの男』を上映している映画館(次の上映作は『ポセイドン・アドベンチャー』)で、
西新宿には映画館がなかったので、
それ以外の日比谷とか新宿東口とかのどこか。

国際警察の建物の外観は、科学技術館が使われるのがほとんどだったが、
今回は、別の前衛的なビルに変わっていた。

--

次回の最終回の予告編は、
今回は本編の後に流れなかった。

『キイハンター 第260回 生きていた幽霊』 ★★

カラー、1:1.33、47分(次回予告を除く実測値)
1973ー03-24(土)21:00~21:55 TBS放映
2026-09-28(月)22:00~23:00 J:COM BS再放送
2026-09-29(火)鑑賞

監督:村山新治
脚本:高久進
出演:野際陽子、川口浩、大川栄子、中丸忠雄、藤木孝、宗方奈美、浦辺粂子、相馬剛三、他
(丹波哲郎と谷隼人と千葉真一は出演なし、野際陽子はキイハンターのアジト内のシーンのみの出演)


【あらすじ、ネタバレあり】
画家の新村(藤木孝)が、命乞いをする妻のアンナの胸にナイフを刺して殺す悪夢から目覚めて叫び声をあげると、
枕元に血の付いたナイフがあり、
姉(宗方奈美)と母(浦辺粂子)が寝室に駆け付けて、ナイフを見た姉は、
「これは絵の具じゃないの?」
と言い、母は、
「アンナはあなたを捨てて出て行ったから、絵を描いて才能を発揮してちょうだい」と言ったが、
新村は描きかけのアンナの肖像画を完成させたくても、
モデルが居なくて描けなくなっていた。

アンナは世界中で資産家を虜にして結婚して財産を横領し、
彼女の情夫(相馬剛三)が夫を殺しているとして国際警察に手配書が回っていて、
女は3か月前に外国人の貿易商を殺した後に消息を絶っていた。

母は、アンナに似ている白人女の見つけて、
睡眠薬で眠らせて拉致して別荘に連れて来て肖像画のモデルにしようとしたが、
新村は「アンナと違う」と言って描こうとしなかった。

女は目が覚めたが、その部屋にアンナの肖像画があり、
室内にいたカラスに驚いて逃げ回った時に絵の具が手に付き、
逃げようとしたが玄関が施錠してあり、
二階に上がって、天井隠し梯子を登って天井裏に隠れると、
そこに胸にナイフが刺さったアンナの死体があったので、
驚いて天井裏から転げ落ちて気を失い、
それを見つけた母は、近くの湖のほとりまで女を運んで置き去りにした。

発見された女は、記憶喪失になっていて国際警察病院に入院したが、
掲示板のアンナの手配書の肖像画を見て怖がったことと、
洋服に絵の具が付いていたことから、
奥多摩の湖の近くのニイムラ財閥の別荘に相続した画家の息子が住んでいたので、
その屋敷にアンナがいるかもしれないと思い、
ユミ(大川栄子)が捜査することになった。

夜になっても、新村はアンナが帰って来るのを待っていたが、
代わりにユミが現れ、道に迷ったふりをして
「今晩泊めて下さい」
と言い、アンナの肖像画を見つけて
「綺麗な方ね」
と言ったことでユミは新村に気に入られた。

新村はユミに、
去年の秋に美術展の会場で客のアンナに一目ぼれして、
別荘で彼女の肖像画を描き始めたところに彼女がカラスと共に現れて、
モデルにするために住ませてやがて結婚したが、
ある日ふいに出て行って捨てられたと話した。

新村はユミをアンナの部屋に泊まらせ、
翌朝、新村はユミをモデルにして新たな肖像画を描き始め、
母と姉はアンナ同様にユミを不審者扱いして追い出そうとしたので、
新村は2人に怒って部屋から追い出した。

新村は、ユミの肖像画に取り組むようになったが、
コービーを飲もうとしてカップのそばにアンナのヘアーブラシが置かれていて、
新村は忘れていたアンナを思い出したので、
ユミはブラシを取り上げ、2階の部屋に戻しに行くと、
ユミは血の付いたカラスに驚き、
新村はアンナのカラスを抱いて部屋に閉じこもり、
姉と母はブラシを取り上げ「嫌なことが起こりそう」と言って自室に戻った

ユミは地下室を捜索すると、
ユミが手配書で見たアンナの情夫の首つり死体を見つけ、
そこに姉が現れて、自分が情婦を殺したことを告白し、
アンナが別荘に来てから彼女は財産を好きなように使い、
姉は弟が結婚して喜んでいたので許していたが、
弟の留守中に情夫を連れ込んでベッドで抱き合っていたのは許せずに情夫を殺し、
アンナは殺せずにいたら居なくなった、と語った。

そして、ユミもアンナと同様の財産狙いの女だと思った姉は、
ユミを餓死させるために地下室から出てドアを閉めようとしたが、
赤いフード付きマントの人物が姉の胸を指してドアに鍵をかけた。

まもなく、新村がドアを開けたので、
ユミは飛び出したが外では何も異常がなかった。

新村は、ブラシとカラスは、アンナが帰っていてユミの肖像画を描くのを妨害しているサインだと思い、
ユミは新村の気持ちをアンナから自分に戻すために、
アンナは財産目当てで別荘に現れ、過去に何度も新村を騙したことをはなしたが、
新村は怒ってユミにナイフで襲い掛かり、
そのはずみで、カーテンの陰からナイフが刺さった姉の死体が現れた。

母は姉を殺したのはユミだと言ったが、
新村は、姉と母に嫌われていたアンナが恨んで殺したと思い、
部屋から飛び出していった。

ユミは、他に誰か居て殺したかもしれないと思って別荘内を探したが見つからず、
母はユミに、アンナの浪費が発覚しても新村が出て行こうとするアンナを引き留めたことを語り、
真相は語らずに「あなたも殺されるかもしれないから出て行った方が良い」と言った。

その時、ナイフが飛んできて母に刺さって死に、
追いかけたユミは赤いフード付きマントの人を見た。

ユミが捜索すると、屋根裏部屋への梯子が降りていて、
中に入ると、捜していたアンナが居たが、
それは、胸にナイフが刺さった死体で、
奥からアンナの赤いマントを身に付けた新村が現れた。

新村は、姉がアンナの情夫を殺した時、
アンナが正体を現して、計画通りに邪魔だった情夫を新村家の誰かに殺してもらおうとしたと告白し、
財産を使い果たしたので、赤いマントを着て出て行こうとし、
引き留められなかった新村が、アンナを殺して自分の物にしたと語った。

新村は、アンナを悪女呼ばわりしたユミを殺そうと襲い掛かったが、
幻覚の度合いがひどくなって見えない何かに向かってナイフを振るうようになり。
精神病院の鉄格子の中で、マントを着てアンナの肖像画を描きるづけるのだった。

【感想】
今回のストーリーは、アルフレッド・ヒッチコック監督の『サイコ』を元に作られたと思うが、
「ベースにした」程度なので「パクリ」とは言わない。

ヒッチコック監督については他にも、
カラスは『鳥』、
絵画展で一目ぼれするのは『めまい』などの作品を連想し、
主人公が恋するのは(アンナの役は普通に日本人でも構わないのに)「金髪女性」などでなぞっている。

--

ただし、任侠映画を元にしたストーリーの第257回もそうだったように、
何かのストーリーを元にすると、
キイハンターに該当する役は元のストーリーに存在しなかったりするので、
キイハンターが「傍観者としての脇役」になってしまう。

「脇役になるからダメ」というわけではないが、
思い入れの強い人には不満を感じさせるリスクがある。

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豪邸に居る役で浦辺粂子が登場すると、
どうしても「使用人役」だと思ってしまうが、
途中で豪華な衣装を着ていたことで、
辛うじて「家主の母親役」だと気付いた。

『キイハンター 第259回 情無用のライセンス』 ★★

カラー、1:1.33、47分(次回予告を除く実測値)
1973ー03-17(土)21:00~21:55 TBS放映
2026-09-25(金)22:00~23:00 J:COM BS再放送
2026-09-26(土)鑑賞

監督:山内柏
脚本:高久進
出演:野際陽子、千葉真一、中丸忠雄、本郷巧次郎、田村奈巳、川合伸旺、松川勉、室田日出男、宮口二朗(宮口二郎)、八名信夫、ロルフ・ジェーサー(ロルフ・ジェッサー)、他
(丹波哲郎と川口浩と谷隼人と大川栄子は出演なし、野際陽子は2シーンのみの出演)


【あらすじ、ネタバレあり】
港に貨客船から陸揚げされるサルバド大使館のベンツにヘロインが積まれているとの情報を国際警察が得て、
小田切(中丸忠雄)と新人の同僚のマサヤ(松川勉)が張り込みをしているところに
厚生局の麻薬Gメンのヒメノ(室田日出男)も合流した。

サルバド大使館員のウラベ(八名信夫)が乗り込んで発進させようとしたが、
捜査令状もなかったので、
小田切たちは大使館に入るまで尾行するしかなかった。

大使館内で「今夜中にヘロインの取引を済ませろ」と命じられたウラベは車で大使館を出て、
小田切は大使館を張り込んでいたマサヤに、
「取引現場を押さえて逮捕しろ」
と命じたが、
尾行に感づいたウラベはマサヤの車を振り切ろうとした。

取引場所の「クラブプレイボーイ」で、
警察の情報を密輸ルートに流している国際警察のハヤサカ(本郷功次郎)が飲んでいて、
そこにヘロイン持ったウラベ宛の電話がかかってきて、
「取引は中止だ。大使館に戻れ。」
との指示を受けた。

バーにマサヤが入って来て、
彼の兄だったハヤサカは、ウラベが見つけられないようにマサヤに話しかけ、
その隙にウラベは出入口から出て行き、
気づいたマサヤは後を追って地下鉄の駅の構内を尾行すると、
ウラベが発砲して逃げて行き、
弾はマサヤの額をかすめ、
「男がカバンに入れたヘロインを持っている」との電話連絡をマサヤから受けた小田切とヒメノは
ウラベを見つけて殺人未遂で逮捕をしたが、
ウラベはカバンを持っていなかった。

自宅に戻ったハヤサカは、
マサヤが撃たれたと聞いて病院に駆けつけたが、
ハヤサカが麻薬組織に買収されていることを知っていたマサヤに責められたハヤサカは病室を出て、
駆け付けた元妻のルミ(田村奈巳)と無言ですれ違い、
マサヤはルミに「兄は今も義姉さんの写真を持ち歩いているから、義姉さんなら兄を助けられる」と言った。

小田切もヒメノも、
ハヤサカが情報を密輸ルートに流していると噂では聞いていて、
ヒメノは風間(千葉真一)と啓子(野際陽子)を取引現場のクラブの向かいの喫茶店に連れて来て、
クラブに入っていくハヤサカを2人に見せて、
キイハンターにも捜査を進めるように頼んだ。

クラブのオーナー(川合伸旺)からハヤサカに
「ウラベはどこまで白状したのか?」
と聞かれて、ハヤサカは、
「密輸ルートのボスに直接言いたい。ボスはトムソンか?」
と言ったが、オーナーは断った。

密輸ルートのボスは、
ウラベが有罪になればヘロインの隠し場所を白状すると思い、
それを防ぐために、ウラベを捕まえた国際警察の男を殺すように殺し屋(宮口二郎)に命じた。

新宿中央公園にいたハヤサカを風間が監視しているとルミとマサヤが現れ、
物陰に殺し屋が居ることにも気づいたが、
殺し屋は風間に見られていることに気づいて、奥に下がった。

マサヤは、ハヤサカに汚職から足を洗って元に戻って欲しいと思い、
ハヤサカが変わったのと夫婦が別れたきっかけになった日のことをハヤサカに思い出させた。

それは、ハヤサカが海外逃亡した犯人を追っていて数か月ぶりに帰国した時、
妹のカオリがヘロイン中毒になっていたと判り、
留守を預かっていたルミを叱責して家から追い出したことの記憶だった。

「ヘロインの密輸ルートを憎まないどころか買収されていると」マサヤに責められたハヤサカは、
「密輸ルートはお前が考える程簡単じゃないから手を引け」とマサヤに忠告して去った。

3人が別れた後、密輸ルートの殺し屋がウラベの逮捕に関わったマサヤを撃ち、
銃声を聞いて風間が駆けつけたが「兄さん」と言い残して気を失って死に、
ハヤサカは自分の間違いを感じて国際警察を辞めると小田切たちに言って拳銃を渡したが、
密輸ルートのボスは殺し屋にハヤサカの殺しを命じた。

夜にハヤサカがルミが住む団地の前に行くと、
中から出てきた中年男が帰るのを見かけ、
ルミに会ってマサヤが死んだことを伝え、
「マサヤは、買収されている兄を救うために麻薬ルートを壊滅させる」とマサヤが言っていたとルミから聞かされたハヤサカは、
立ち去ろうとして廊下に出たが、
廊下に居た殺し屋の気配を感じてハヤサカは撃たれる寸前に部屋に戻って、
腕の掠り傷だけで済んだ。

釈放されたウラベは、新宿駅の歩道の下にあるバルブの蓋を開けて、
そこに隠した拳銃と、ヘロインを隠したコインロッカーの鍵を取り出したが、
尾行していた風間が逮捕した。

小田切とヒメノの取り調べで、
ウラベは大使館員のトムソン(ロルフ・ジェッサー)から指示されていて、
自分は取引相手はその場で知らされるだけの運び屋だから、
それ以上は知らないと自供した。

小田切が参考人として取り調べることに決めたトムソンは、
ボスからの指令で殺され死体で発見され、
ボスからの電話を受けたクラブのオーナーは
「指示通りトムソンを始末した」と答えると、次に
「20億円のヘロインを国際警察から取り戻せ」との指令をボスから受けた。

それを、クラブに隠れていたハヤサカが聞いていたが、
彼は殺人犯のオーナーを見逃し、
自分が国際警察からヘロインを持ってくるから、
「現金を用意して取引を待て」とボスに伝えろと言った。

ハヤサカは、元捜査官の身分を利用して国際警察に潜入して、
押収品の保管庫の警備員を殴り倒してヘロインを持ち出してルミの団地に行ったが、
実は、ハヤサカは買収されたふりをして、
カオリをヘロインで殺された復讐のため密輸ルートに潜入していたのであった。

唯一その秘密を知る小田切が団地に現れて、
ハヤサカからボスを突きとめるとの言葉を聞いて帰って行き、
その会話を聞いていたルミはハヤサカが変わっていなかったことを知ってうれし泣きした。

しかし、ハヤサカは洗面所に麻薬の注射を見つけ、
外出したルミを尾行すると「田所歯科」に入り、
クラブやルミの団地にも出入りしていた歯科医の田所からルミが
「薬が欲しかったら言え。ハヤサカは悪徳捜査員か?他に目的があるのか?」
と診察椅子の上で脅されて尋問されていたが、
そこにハヤサカが踏み込んできたので、田所が病院から逃げ出したところで、
密輸ルートの殺し屋に口封じで射殺された。

実はルミは、カオリがヘロイン中毒になった原因を探ってカオリが田所歯科に通院していたことを知り、
自分も行って中毒にさせられたことから、
患者にヘロインを打って中毒患者にしていた田所の手口に気づいたのだった。

そこに、密輸ルートのボスからハヤサカに電話がかかり、
「ヘロインを欲しかったら取りに来い」と言ったハヤサカに対してボスは、
「1時間後にハトヤマの造成地に持って来い」と言って電話を切り、
ハヤサカはルミに
「片が付いたら2人だけで誰も知らない場所に行って、お前の中毒を治す。」
と言って抱き合った。

ハヤサカは、小田切と風間とヒメノを読んで造成地で待っていると、
ヘリコプターからマシンガンで撃たれ、1人で逃げ回り、
弾が当たってハヤサカが倒れた。

ヘリは着陸して、ヘリから殺し屋とオーナーが降りて来て、
小田切と風間が2人と格闘して倒したが、
トムソンが殺された時に彼が参考人になることを知っていた唯一の人物なので小田切も怪しんでいたヒメノが、
密輸ルートのボスである正体をあらわにして、マシンガンを拾って小田切と風間に向けた。

その時、敵が落とした銃を拾ったハヤサカがヒメノを殺して復讐を果たし、
「2人で新しい生活を始めたかったと妻に行ってくれ」との言伝を残して死んだ。

ハヤサカとの待ち合わせ場所の新宿中央公園で待っていたルミは、
小田切と風間と啓子が代わりに現れたので、
ハヤサカの死を察してその場から立ち去った。


【感想】
前回の第258回と同様に、
派手なアクションの見せ場は少なく、
大半のシーンが、事件の進展を淡々と重圧に描いていくという、
まるで後の『Gメン75』のような雰囲気の回。

でも、正直言って、このGメンの作風のドラマは割と多く存在するありふれたもので、
『キイハンター』ならではの他に類を見ないタイプの作品の数々観た後でこれを観ると、
かつての作風でないことに寂しさを感じてしまった。

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冒頭の港のシーンのロケ地は、
背景に品川火力発電所の煙突が写ったので、
おそらく、品川コンテナふ頭。

サルドバ大使館の建物は、
何度も大使館として使われた場所。

クラブから逃げた八名信夫を松川勉が尾行する曲がった通路は、
おそらく新宿駅の丸ノ内線の乗り場からA18の出口に向かうまでの、
小田急ハルクの前の道路の下の地下通路だと思う。

『キイハンター』での駅の構内のシーンのロケ地は圧倒的に新宿駅が多いが、
ゲリラ撮影しやすいからか?

登録番号JA7421のヘリは、過去2作品でヘリを提供した日本農林ヘリコプター所有で、
後に『特捜最前線』のオープニングにも登場したらしい。

『キイハンター 第258回 生首を切られた男』 ★★☆

カラー、1:1.33、47分(次回予告を除く実測値)
1973ー03-03(土)21:00~21:55 TBS放映
2026-09-24(木)22:00~23:00 J:COM BS再放送
2026-09-25(金)鑑賞

監督:小西通雄
脚本:池田雄一
出演:野際陽子、千葉真一、中丸忠雄、原良子、進千賀子(日高千賀子)、渡辺文雄、宗方奈美、ピエール・カラメロ、他
(丹波哲郎と川口浩と谷隼人と大川栄子は出演なし)


【あらすじ、ネタバレあり】
南米の外交官のジョナサン(ピエール・カラメロ)が、
麻薬の密輸をしていることを2年前に大使館の書記官に見つかったせいで来日できなくなっていたが、
書記官が死んでほとぼりが冷めて来日できるようになった。

取引相手の日本の社長の依頼でジョナサンに肉体を提供する仕事を2年前までしていた水商売の女マキ(宗方奈美)が、
新しい女としてユカ(進千賀子)を推薦したが、
ユカがその仕事を始めた1年後に、会っていたホテルで首のない男の死体が見つかり、
その部屋から女が首を入れたバッグを持って出て行ったのが目撃された。

小田切(中丸忠雄)に連れられてユカの職場のバーに来た目撃者はユカを見てホテルの女だと言い、
小田切は取り調べるとユカは犯行を否定し、
犯行時刻の午後2時頃は箱根でドライブをしていた車が故障して止まり、
通りがかった婦人が運転する白いポルシェに乗せてもらい、
ユカに運転もさせてもらって、4時頃に降りて別れて、
自動車修理工に電話をかけたとアリバイを主張した。

ところが、婦人のことは連れていた子犬がべべという名前だったことしか手掛かりがないので、
見つけられずにアリバイが証明できず、
ユカの車はケーブルを故意に引きちぎって故障させたと思われた。

風間(千葉真一)がユカを調べると、
2年前にフーテンだった頃に南米に密航して強制送還された過去があり、
2年前に殺された外交官と密航中に知り合って恋仲になったことが判った。

小田切が殺された外交官のラルフの写真を見せるとユカは涙を流し、
日本で再会してラルフは求婚したが、
大使館の何者かが大使館でラルフを殺したのであり、
ユカはラルフが殺された前夜に
「上司が麻薬を密輸していることを知り、明日彼にハッキリ言うつりだ」
と言ったことを思い出したが、小田切には言わなかった。

風間が来て、捜索願が出ているラルフの上司だったジョナサンの写真をユカに見せ、
彼がラルフを殺した犯人だと気付いたユカが復讐したのではないかと問い詰めたが、
ユカはジョナサンは知らないとウソをついた。

風間は大使館に行って会った日本人の大使館員は、
外交上の秘密なので詳細は言えないが、
ジョナサンには別の場所にいたアリバイがあったのでラルフ殺しの容疑者から除外し、
ユカが大使館に来て棺の中のラルフをみたのを覚えていて、
ラルフ殺しと麻薬横流しの犯人は見つからないままだと言った。

ユカは、婦人がゴルフシューズを持っていたことを思い出し、
箱根湖畔ゴルフコースに小田切と行くと、
そこにはべべと飼い主の美千子(原良子)と夫のカシイ(渡辺文雄)が居て、
彼女の証言でユカのアリバイが事実だったと判り、ユカを釈放した。

美千子を調べると、
2年前まで郊外の団地に住んでいたが、
夫の山口秀夫と小さな息子のマモルの2人を交通事故で亡くし、
1年後に実業家のカシイ社長と再婚したことが判った。

啓子がユカのバーの従業員になってオフィスの一室を覗くと、
ユカが男に
「首のない死体はジョナサン」
「国際警察に麻薬取引の事は話していない」
と言って、男から札束をもらったのを見た。

そこに、店のママのマキが現れたので、
啓子は「相談がある」と言って閉店後にマキのマンションで合う約束をし、
客席にいた風間に報告したが、
マキとユカと男の正体であるカシイ社長は、啓子を怪しんだ。

店から出て行ったユカを風間が尾行すると、
待ち合わせた美千子のポルシェが現れてユカは乗り込んで走り去った。

啓子がマキのマンションに行くと、
物音がして子犬を抱いた女がマリの部屋から出て行き、
啓子が入ると、中にマキの死体があったが、
美千子もユカも、犯行時刻に一緒に箱根にドライブに行っていたとアリバイを主張した。

マキ殺しの動機も、ジョナサン殺しと同様に復讐だと思った小田切は、
美千子をかつて住んでいた団地に連れて来て、
夫と息子が団地の近くで交通事故死したのは、
ジョナサンが運転していた大型の大使館の外車が接触をして当て逃げしたからで、
その復讐だったとの推理を語った。

美千子は小田切を箱根の山道に連れて来ると、
近くの木の根元にジョナサンの首が入ったバッグが埋めているを小田切が見つけ、
美千子は過去のいきさつを告白し始めた。

半年前の秋にユカが自宅に訪ねて来て、
夫が麻薬の密売をしているとの興信所の捜査結果を見せ、
ユカは策略でカシイと美千子とを結婚させていて、
ユカがベッドの中でジョナサンから聞いた話だと、
ジョナサンのラルフ殺しのアリバイを作るために、
ジョナサンの服を着たマキがたまたま通りかかった美千子の夫の車にぶつけて大使館に逃げたのだった。

美千子はマキを殺したことを小田切に自供した。

 

【感想】
今回の見どころは、複雑な殺人計画の謎ときというストーリーで、
ストーリー自体の面白ささえあれば、見せ場のない淡々とした展開でも十分だと思って、
無理をせずに作った感じ。

人物の手前に赤い色の物を配置したり、
画面の一部が赤くなるフィルターなどを使った、
凝った映像も見どころ。

--

新宿駅の構内のゲリラ撮影のシーンは小田急の乗り場の近く。

『キイハンター 第257回 世界のギャング日本上陸』 ★★

カラー、1:1.33、47分(次回予告を除く実測値)
1973ー023-03(土)21:00~21:55 TBS放映
2026-09-23(水)22:00~23:00 J:COM BS再放送
2026-09-24(木)鑑賞

監督:佐藤肇
脚本:高久進、佐藤肇
出演:丹波哲郎、谷隼人、中丸忠雄、川口恒、宇佐美淳也、村井国夫(村井國夫)、高林由紀子、小林千恵(瞳ちえ)、今井健二、浜田晃、中村孝雄、河合絃司、チコ・ローランド、他
(野際陽子と川口浩と大川栄子と千葉真一は出演なし)


【あらすじ、ネタバレあり】
西新宿にある暴力団のアジトにシカゴから来た4人組のギャング(中村孝雄、浜田晃、他)が押し入り、
約10人をマシンガンで皆殺しにし、
歌舞伎町が本拠地のその組の組長(宇佐美淳也)は銃を集めさせた。

4人組が新宿をうろついているのを島(谷隼人)が尾行していたが、
見つかって捕まって殴られ正体を探られたが、
ボクシングジムの中からそれを見ていたボクサーのリュウジ(川口恒)が駆けつけて助けられ、
彼のガールフレンドでワゴンで果物を売っているマリ(小林千恵)とも知り合った。

暴力団の組長の息子のヒデユキ(村井國夫)と幹部(今井健二)が、
足を洗った元幹部(河合絃司)とその娘でヒデユキの婚約者のサヤコ(高林由紀子)が経営するスナックに来て、
元幹部が集めた拳銃を受け取って帰ろうとした時、
そのスナックの常連だったリュウジが島とマリを連れた来て、
ヒデユキは弟のリュウジに「今は大変な時だから明日事務所に来い」と言った。

しかし、店の前に車を停めて張り込んでいた4人組が2人組に向けてマシンガンを発砲し、
さらにスナックの店内に向けて撃って、元幹部が射殺された。

翌日、事務所に集まった幹部たちは、
組長を差し置いてヒデユキが主導してシカゴギャングと徹底対決し、
街の一般人に犠牲が出ても仕方がないという方針でまとまったが、
大学院の卒業間近で、今回から組の会合に参加したtリュウジは、
子供の頃に兄を階段から突き落として足を不自由にした経験から、
暴力を否定して街の人を第一にするために戦いに加わらなかった。

その時、黒木(丹波哲郎)と小田切(中丸忠雄)が組事務所に来て、
この組ではシカゴギャングに対抗するのは無理なので、
国際警察に任せて何もするなと言い、
謎の内通者が組に対する国際警察からの自粛要請があったことを、
京王プラザホテルに居るシカゴギャングに知らせた。

シカゴギャングのメンバーは、
新宿中央公園でリンゴを撃っていたマリにいやがらせをしたり、
ジムに現れてリュウジ相手にスパーリングを始めて殴り倒したり、
ヒデユキとサヤコの結婚式の招待客を脅して出席させなかったり、
教会におしかけて花の中に時限爆弾をしかけて、誰かが被害に会うところだった。

組長は独りでホテルに乗り込んでシカゴギャングと話し合ったがすぐに決裂し、
その後に新宿中央公園でリュウジに
「お前は暴力が嫌いだから別の道で好きに生きろ」
と言ったが、
近くのビルの屋上からシカゴギャングの男が狙撃し、
小田切が屋上に駆けつけたが一歩遅れて組長は死に、
捕まった犯人は口封じで仲間(チコ・ローランド)に狙撃された。

マリは果物を持ってリュウジと共に助かった組長を見まいに来たが、
客のふりをしてワゴンに来たシカゴギャングの男がリンゴに毒を注射していて、
リンゴを食べた組長が苦しみ出してリョウジに
「兄さんを見殺しにしないでくれ」
と言い残して死んだ。

通夜の翌日に、新組長のヒデユキは明日ギャングを殺しに行くと言い、
リュウジは断ったが、父の最期の言葉が引っかかっていた。

武器の売人をしているバーにマシンガンを調達に行ったヒデユキと幹部は、
内通者だった幹部の電話でやって来たギャングの男に射殺され、
2人の葬式が終わった後でリュウジはサヤコから、
ヨーロッパの企業の採用試験に合格したリュウジのためにヒデユキから預かっていたスーツを見せられ、
「組は自分の代で終わりだ」と言っていたと教えられた。

幹部たちがやって来て、リュウジを新組長にしてギャングに復讐しようと言い出したが、
内通者だけはギャングと手を組むと言って言い争いから殺し合いになって、
内通者が幹部全員を殺し、
夫の仇を討とうとしたサヨコも殺し、
戦う意思を見せなかったリュウジだけ残して立ち去った。

リュウジは、新宿中央公園のマリに花束を渡し、
ギャングの客室に行って街から出て行くように頼んだが、
聞く耳持たずに殺そうとしたので、
隠し持った銃とナイフで全員を殺し、
駆け付けたキイハンターに自首して、
マリの目の前でパトカーで連行されていった。

【感想】
今回は「1960年代の東映仁侠映画の焼き直し」のストーリーだった。

昔ながらの善良な極道vs極悪非道な新興勢力で、
前者が我慢して後者に次々と殺され、
1人残った主人公が我慢の限界で殴り込みに行って敵を皆殺しにする、というヤツ。

任侠映画に警察の出る幕はほとんどないので、
今回のキイハンターも「たまにしか登場しない傍観者」になっている。

任侠映画は、パターンが決まっているとはいえ、確かにそれなりに面白く観られるのだが、
『キイハンター』は「任侠映画がマンネリで行き詰った後」ならではの作品だと思うから、
それが任侠映画に戻るのは変な気がする。

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内通者がいることが早い段階で明らかにされ、
教会のシーンで、時限爆弾のことを知っていた内通者だけが会場からひそかに出て行くという、
律儀な描写も見られたが、
気づいた人には、そこで誰が内通者かが判ってしまった。

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西新宿の超高層ビルは、見るたびに建設が進んでいて、
住友三角ビルは、鉄骨はほぼ組みあがり終わっていて、
外装も下半分ぐらいが完成している。

もう1つビルの鉄骨のくみ上げが始まっていて、
三井ビルかな?

『キイハンター 第256回 喜劇 ギャングの教科書』 ★★

カラー、1:1.33、47分(次回予告を除く実測値)
1973ー02-24(土)21:00~21:55 TBS放映
2026-09-22(火)22:00~23:00 J:COM BS再放送
2026-09-23(水)鑑賞

監督:鷹森立一
脚本:池田雄一
出演:野際陽子、千葉真一、中丸忠雄、宮内洋、冨田仲次郎(富田仲次郎)、佐々木功、柴田英子、武智豊子、長谷川弘、宗田政美(宗田まこと)、乙黒ますみ、森田峰子、他
(丹波哲郎と川口浩と谷隼人と大川栄子は出演なし、中丸忠雄と宮内洋はキイハンターのアジト内のシーンのみの出演)


【あらすじ、ネタバレあり】

ニューヨークのマフィアならぬ「メフィア」の女ボス(武智豊子)は、
息子の結婚相手を見つけるための見合い写真を見て、
1人みつけた権田組の娘ルリの持参金の額を女調査員に調べるように命じた。

権田組の親分の権田ゴンノスケ(富田仲次郎)がマフィア映画の『パラキ』にならって、
自分を「権田ファミリーのカポと呼べ」と手下たちに命じ、
娘のルミを見合い相手に選んだメフィアとの政略結婚を目指すことを決め、
娘と婚約中だった幹部(佐々木功)が逆らった瞬間にマフィアスタイルで射殺した。

親分はインテリアも服装もそれまでの和風から西洋のギャング風に変え、
映画館で『パラキ』を観てマフィアの勉強をするように手下たちに命じ、
娘の持参金を得るために、
アメリカンバンクの頭取が専用通路を使う時を狙って、
頭取や警備員を殺して金庫室から100万ドルを強奪した。

国際警察は、目撃証言から銀行強盗の首謀者は権田だとにらみ、
風間(千葉真一)が着流し姿でサイコロGメンとして潜入しようとしたが古いヤクザは受け入れてもらえず、
啓子(野際陽子)が「ニューヨークから来たスロットマシンセンター」の店長になって、
権田の縄張りに開店した。

権田組が店に押し入って権田の屋敷に連れ込まれた啓子は、
見張りを倒して金庫を開けたが金庫に100万ドルはなく、
警報が鳴って慌てて飛び出して隠れ場所を見つけようとしたら、
幹部の死体や女調査員が居て隠れらず、
捕まってスパイだとして殺されそうになったので、
「私を殺せばニューヨークのスロットマシンカンパニーが黙っていない」と見栄をきった。

それを聞いた権田は、啓子をメフィアの秘密調査員だと勘違いし、
一転して厚遇するようになり、
ルミを紹介して、100万ドルの持参金を持たせてメフィアに嫁がせたいと言い、
啓子は自分がメフィアの人間だと勘違いされていると察した。

風間が権田ファミリーに入りたいと言ってきて潜入に成功したが、
天井裏から見ていたメフィア調査員は国際警察が潜入中だと見抜いて、
縁談は止めるべきだと報告しようとしていた。

その調査員が捕まって、スパイだとして殺されようとしたので、
メフィアへの報告書を見せてメフィアの調査員だと証明しようとしたが、
権田も幹部(長谷川弘)も誰も英文の手紙を読めず、
風間が「100万ドルは発見できず」と読んで、
女を銀行強盗を捜査中のFBI捜査官だと思わせて啓子の正体がバレるのを防ぎ、
「この女は俺が始末する」と言って女を連れ出し、
ピーコックストア青山店に入って麻酔薬入りのたい焼きを咥えさせて殺したと見せかけ、
霞が関ビルのアジトに運んで小田切(中丸忠雄)に引き渡した。

啓子がメフィア宛の手紙を出そうとし、
権田が「代わりに出してやる」と言って封筒を預かり、
風間に読ませて「権田ファミリーは素晴らしい 縁談を進めてよい」という内容だと思わせ、
返信の手紙を啓子が読んで、「見合いの場に持参金を持ってこい」という内容だと思わせた。

権田は幹部の死体を隠した茶箱から100万ドルを取り出してボストンバッグに入れ、
見合い会場の京王プラザホテルにルミを連れて来て、
啓子が「ルミだけと会う」と言って客室を連れ出し、
風間と共にエレベーター内で眠らせて、啓子がルミに成りすました。

啓子が女ボスと息子のウィリーがいる客室に入り、
ボスの目が悪かったので見合い写真と顔がバレずに済み、
会話をするうちにボスがメフィアの麻薬の密輸ルートと各地の責任者の名前をしゃべり、
啓子がメモをして風間に渡して、調査員に戻って権田の客室に入って「ルミは気に入られた」と報告した。

次に啓子はルミになってメフィアの客室に行ってボスと怒らせ、
権田に知らせて、破談になると思った権田は持参金を持ってメフィアの客室に向かい、
正体がバレると思った啓子は、階段で先回りをして、ウイリーと奥の部屋に入って身を隠した。

権田から持参金を受け取った女ボスは、奥の部屋からウイリーを呼び出し、
権田がルミに会うために奥の部屋に入ったところで啓子と2人で閉じ込められ、
実は、メフィアに成りすまして世界中のギャング団に縁談を持ち掛けては持参金を奪う結婚詐欺師だったボスとウイリーは、車で逃走した。

正体がバレた啓子も、権田と共に逃走先と思われた羽田空港に車で向かい、
詐欺師の車に追いついて銃撃戦になり、
権田の車のエンジンが撃たれて泊まり、
権田の額も撃ち抜かれていた。

銃撃戦の犯人を捕まえるための検問のパトカーが泊まっていたので、
詐欺師が車を止めると、
婦人警官3人組は、ニセモノを殺すためのメフィアの殺し屋で、
女ボスは観念した振りをして素早い身のこなしで2人(乙黒ますみ、森田峰子)を殺すが、
残る1人(宗田まこと)に逆に殺されそうになった。

そこに、啓子と風間が現れて格闘の末殺し屋は倒され、
詐欺師親子は命拾いをし、
殺し屋は刑務所に入れられ、バラキのようにメフィアの秘密を証言した。


【感想】
タイトルに「喜劇」とあるように「お笑いの回」で、
元ネタは、『ゴッドファーザー』の直後に作られた同じマフィア映画の『バラキ』(1972年12月9日日本公開)で、
古風なヤクザが感化されて洋風なギャングを気取るのが可笑しい、という内容。

権田が持ち歩いて読んでいた本は、
映画『バラキ』の原作小説で実話を元にした「バラキ・ペーパーズ」。

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冒頭で「犯罪は、人種、皮膚の色、あるいは宗教の問題ではない。」との司法長官 ロバート・ケネディの言葉が映され、
彼が司法長官だった1961年から1964年の公民権運動などが盛んだったころの言葉らしい。

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権田の屋敷の外観は、何度もロケで使われた洋館。

風間が女調査官を連れ出した場所は、
今のアップルストアの近くの表参道駅の出入口と歩道橋。

その後のスーパーは、少し離れた南青山のピーコックストア青山店。

ホテルの外観は京王プラザホテルだったが、
客室のエレベーターが10階までぐらいしかなく、
10階~41階までが客室の実物と異なっていたので、
ホテル内のシーンは他のホテルか撮影所のセットだと思われる。

車同士での銃撃戦のシーンの場所は、どこの埋め立て地だろう?