先日、「中国版『ニュー・シネマ・パラダイス』」のキャッチフレーズがある『玲玲の電影日記』の予告編を見たけど、以下は予告編ではストーリーが解らないので、「こうだ!」と決め付けているわけではなく、あくまで「まさかこうじゃないだろうな?!」と危惧しているということで。
その中で女の子のお父さんが映画俳優で、お父さんの姿をいつでも見られるように、プリントから数コマ切り取って女の子に渡していたけど、これは立派な「窃盗罪」で、プリントの持ち主だけではなく、お金を払って欠陥プリントを見せられるお客さんも被害者。
最良の映写を追求してお客様に楽しんでもらう映写技師のプロにあるまじき映画の背信者。
そんな映画好きの心を踏みにじるような行為をする登場人物による「映画愛映画」だったりしたら、そりゃただじゃおかねーからな! 作り手たちを「えせ映画ファン野郎」呼ばわりしてやるぞ!
ついでに言うと、『ニュー・シネマ・パラダイス』も、検閲でコマを抜いたプリントをフィリップ・ノワレの映写技師は「戻す」といっておきながら戻さなかったのは、窃盗ではないかもしれないけど、プロ意識に欠けるし、少なくとも嘘つきなことは確かだし。
それから、トト君はもらったプリントの切れ端を見て西部劇の台詞を言ったりして楽しんでいたけど、その直後にポイッと放り投げていたりするから、「監督があの映画に込めた映画愛」も実は結構怪しい。
で、結局今では「ジュセッペ・トルナトーレ監督ってどこに行った?」という存在になりかけてるしねぇ…。