2022年、69分、カラー、1:1.78、自主映画
監督・脚本:亀井史興
出演:亀井史興、礒村 夬、岡部成司、他
PFFアワード2022入選
2024/05/05(日)14:30鑑賞、2024/05/05(日)13:00~14:15放映、TOKYO MX2、「~映画監督への登竜門~ PFFアワード・セレクション」
【あらすじ】
子供の頃に兄が考えたキャラを元に自主製作アニメの構想を考えている男の、
アパートでの1人ぐらしや友人たちとの日常を描く
【感想】
タイトルの意味は、
主人公の兄が子供の頃に作った家族新聞の名前で、
両親と3人兄弟の名前の頭文字を並べたもの。
監督自ら全編通して本人役を演じているので、
そのせいか、フィックスの長回しを多用していて、
私的な内容をそのままストーリーにしたと思われる。
主人公は、子供の頃のアニメや特撮などを観てワクワクした想いを大事にしていて、
そんな気持ちで映画を作ろうとしているような人。
でも、こうしてできた映画は「空想」とは真逆の「日常」なんだけど、
どっちが本心なのか?
それとも、目標が定まっていないのか?
自分のイメージを友人に話して試作アニメを作ってもらい、
完成品にダメ出ししたのだが、
もしも映画製作へのこだわりが強いのであれば、
「アニメを映すカットを用意して、それの何にダメ出ししたのかを具体的に示す」
という事をやりそうだが、
実際にはアニメを映すカットはなく、台詞によって「滑らかな動き」の感想で説明しただけだから、
実は「映画作りへのこだわり」はそんなにはないのかも。
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「作り手の私的な内容のストーリー」
「ドラマチックでないストーリー」
「たわいもない会話や出来事」
が特徴で、
いずれも、観客の心をつかむのには不利な要素で、
そのハンデを克服しなければならないのだが、
「こんな日常に本人が困っていないのなら、それでいいんじゃない?」
とは思えた。