「ステージ101」はリアルタイムで観ていた番組で、今回はその1974年3月31日放送の最終回。
出演者の総勢約40人の「ヤング101」はほとんど知らない人ばかりで、その中では田中星児が一番おなじみで、他にはデビュー前の太田裕美や谷山浩子も参加していたが識別できなかった。
とは言っても、実はこの番組に特に思い入れがあるわけではなく、改めて見て歌や踊りの出来も驚くほどのものでもないのだが、ただ表現の仕方の正攻法ぶりを見ていると、今と芸能の立ち位置の違いを思わざるにはいられない。
連想されるのは、矢野顕子が昔の他人の曲のカバーアルバム「SUPER FOLK SONG」を出したときのコメントで、「曲そのものの良さがあったのは1970年代まで」(つまり、1980年代以降の音楽は、演奏やらファッションやらの曲以外のところに力が入れられ、曲そのものが良いものが無くなった)といった意味のことを言っていて、この70年代の芸能番組を見て中村八大などの曲を聞くと、それも正しいかもしれないと思ってしまう。