シネサルの「映画のブログ」

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 『猫の恩返し』 ★★★

 2002年、日本(東宝)、カラー、75分 【感想】
 監督:森田宏幸 製作プロデューサー:鈴木敏夫、高橋望 企画:宮崎駿 原作:柊あおい「バロン-猫の男爵」
 出演:丹波哲郎池脇千鶴袴田吉彦前田亜季山田孝之、佐藤仁美、濱田マリ鈴井貴之大泉洋安田顕、他
  始末に負えないのは「アニメオタク」や「特撮ファン」などのいわゆる「固定ファン」の頭の固さで、勝手に「アニメ/特撮モノはこうあるべき」といった縛りを決めて、それから1つでもはずれた作品を目にすると、「それさえ目をつぶれば…」なんて発想はなくて、ケナシに走ってはご意見番を気取る何さま、じゃない有り様。
  ジブリファンも例外じゃないようで、ジブリ作品といえば「テーマ性」「スペクタクル」「ヒューマニズム」「ドラマチック」といったものを期待して、その1つでも欠けているというだけで過剰な文句が巻き起こるようだ。『ハウルの動く城』とか『ゲド戦記』とか…。
  この『猫の恩返し』も、ヒューマニズムにあふれたテーマ性のあるシリアスな映画では無いという理由だけとしか思えない不評ぶりだったが、余計な縛り無しで映画を観る私にとっては、ポイントをきちんと押さえている、普通に楽しい映画だった。
  特に面白さのポイントになっていたのは、主人公の女の子を無理矢理自分の息子の花嫁にしようとする、敵役に当たる王様の吹き替えを、例の豪快な口調の吹き替えで憎めないキャラにした丹波哲郎と、その手下という絵に描いたようなコメディリリーフを見事に吹き替えた濱田マリ

  ついでだけど、自分の息子に無理矢理花嫁をあてがうという丹波さんの役が、同じ2002年の夏に封切られた『釣りバカ日誌13 ハマちゃん危機一髪!』での社長の役と何故かかぶることになった。