シネサルの「映画のブログ」

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 『戦場のレクイエム』 ★★

【原題】集結號 / Assembly (中国語/英語、意味:「集合ラッパ」)
2007年、中国、カラー、1:2.35、35ミリ上映、ドルビーデジタル、124分、北京語(日本語字幕:税田春介)
【監督】フォン・シャオガン
2009/01/08(木)18:30-20:40鑑賞、一ツ橋ホール、約700人/約1000席
 1940年代後半の中国共産党と国民党の内戦から、その終戦後の1950年代に至るまでの、共産軍の連隊長の話。
 とはいえ、政治的な要素は全く無く(検閲に引っかかるから?)、戦友のために体を張って戦ったり、亡くなった部下のために体を張ったりという、とても小さい世界で生きている人々が描かれる。
 「人情」で生きる人間というのは、人間臭くて身近に感じる反面、戦争という非常事態においても身近な人々だけを相手にすることになり、「何故戦っているのか?」、「何のために戦っているのか?」といったことに考えが向かわない。
 自分の行動の意味に対して無思慮な人間、つまりは主人公が「戦闘マシーン」、「戦友供養マシーン」のように思えてしまうと、戦争映画としては居心地が悪くなる。
 そんな人間だから、戦友の中でも特に身近な人間が戦死して初めて、投降した敵を捕虜にせずに殺そういうことを「情」で正当化するような描き方なのだが、行為自体は『私は貝になりたい』の中居くんと比べると何万倍も立派な戦争犯罪だったりするのである。
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