【12/20(日)、晴】
午後に『スター・トレック』(2009年 ★★☆)の録画を観る。
言わずと知れた往年のテレビと映画のシリーズの新作で、その主要登場人物たちの新米時代のエピソードを、新たなスタッフ&キャストで描いている。
こうした多数の固定ファンが既に存在する題材の新作は、大ざっぱに「内向き」と「外向き」の2種類に分けられる。
前者は、固定ファンを満足させることが第一の目標で、門外漢のことなど考えていないどころか、「無知」だと見下す取り巻きがいたりする。
こうしたシリーズの先行きは、「ゴジラ」のように高齢化&ジリ貧と決まっていて、「ガンダム」もそうなりつつあるだろう。
その点、この『スター・トレック』は見事に外向きで、何の知識のない人が観ても、見せ場が手際よく展開していく良く出来た新作の1つとして楽しめることが素晴らしい。
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夜に「M-1グランプリ」(★★)が放送されていたが、そんなに乗り気でない私は、録画して裏番組の「ショーケンの告白」(何故みのなんかに偉そうに言われなきゃいけないんだ?)や「松方弘樹の巨大マグロ釣り」の方を観ていた。
深夜に「M-1」の録画を観る。
乗り気でない理由その1は、前にも書いたけど1組4分は短すぎてせわしないこと。
その2は、コンペという番組スタイルへの疑問。
出演者たちは、1位になることに並々ならぬこだわりを見せる。
それは、優勝賞金1000万円が2位では0円という落差、1位のみ特別に注目されることと、それによる仕事量の増大、さらにはたとえ金銭が絡まないとしても、肩書きだけでも欲しいとか実力を認められたいとかいうモチベーションもあるだろう。
でも、視聴者の立場では「面白い漫才で2時間半楽しめること」が番組に対する純粋な目的であると思う。
だから、視聴者と出演者の温度差はあって当然だと思うのだが、何故か視聴者側が出演者たちのようにホットになっていることに疑問を感じる。
ホットになっているということは、視聴者も1位が誰かにこだわって観ているということだが、私に言わせればそれこそ、
「2位じゃダメなんですか?」
と蓮舫みたいなことを言いたくなる。
「1位を特別に崇めるということは、相対的に2位をおとしめることになるんじゃないの?」
「2位が悪かったなんて言い切れないでしょ?」
さらには、「9位だって悪いとは言い切れないでしょ?」
「面白い漫才が観たい」という純粋さとは別のところに番組が行ってしまったことで、何か大事なものを失っているような気がする。
個人的には、南海キャンディーズの漫才でピンとは違う山ちゃんの面白さを久々に楽しめたことが一番嬉しかった。