シネサルの「映画のブログ」

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『わたの原』 ★★

2018年、日本、自主映画、51分、カラー、1:1.78

監督&脚本&撮影&編集:藤原芽生

出演:村田奈津樹、大田 晃、安野由紀子、藤原亜美

2023/11/26(日)17:15、鑑賞、2023/11/26(日)15:00~放映、TOKYO MX2、「~映画監督への登竜門~ PFFアワード・セレクション」

PFFアワード2018入選作品

 

【あらすじ】

 

OLのオガワケイが、祖父が住んでいた富士山の近くの空き家に来て、
長期休暇を取って、草刈りなどをしながら住むことにした。

 

祖父のアマチュア無線機を使って、自宅の監視カメラの映像を傍受しながら、
職場の同僚の田沼博文との事を回想した。

 

田沼は「変態っぽいプレイ」が好きで、
他の同僚女性とも関係を結んだと思われ、
21歳のケイにも接触してきたことが社内でバレて問題になったことがきっかけで
ケイは長期休暇を取ることになったらしいが、
ケイは田沼のことが嫌いでもなく、気持ちがまとまってないらしい。

 

久しぶりに田沼からの電話を受けて「会いたい」と言われたケイは、
家を出る事にした。

 

【感想】

 

空き家で1人暮らしするシーンの方が、回想シーンより長いと感じたが、
1人暮らしにおいてはほとんど何も起きず、
代わりに様々な事が起きたはずの回想シーンにおいては、
その出来事をはっきり描かないので、具体的な事はよく判らないという、
なんだか変な作品。

 

さらには、何かを意味しているのか、解らないシーンも多い。

 

アマチュア無線機のチューニングを合わせることで、
様々な監視カメラの映像を選んで傍受できるとか。

 

突然、念力で曲げたようなスプーンが降ってくるとか。

 

脳波を測定するような装置「YUME」を頭に付けて、ブラウン管に(ケイの)映像を写したりとか。

 

傘をさしてケイの家に来た田沼が、
傘をケイ手渡して、雨の中を帰っていったりとか。

 

2人が一緒に帰った時は、月が出ていて雨も降っていないのに傘をさしていたりとか。

 

不思議なシーンが多くて気になる。

 

映画の紹介文では
「会社での人間関係に疲れ切った現代女性の心の再生物語」
と書かれているが、
それはウソでしょ?

 

「謎展開映画」にしか見えない。

 

これを普通の映画として観てしまうと
「もったいつけた表現で、本質を突いていない映画」に見えてしまうから、
もっとはっきりデヴィッド・リンチ作品っぽくした方が、

面白さが解りやすくなったのでは?

 

「わたの原」とは海原のことだけど、

海は出てこないし、その意味もよく解らない。