昨日行けなかったトリウッドでの「今泉力哉監督特集」の午後の回を観に行こうと思っていたが、トークショーがある明日の午後の回にまわして、今日は代わりに夜の回を観に行き、同時に今週いっぱいで上映が終わる『エンター・ザ・ボイド』(★★☆)をその前に観に行くことにする。
家を出て、時間的にも電車賃的にも有利な隣駅まで歩こうとしたが、HDDレコーダーの電源を切り忘れたかもしれないと思って、家に戻ろうかと悩む。(電気代以上に、HDDレコーダーの調子が悪いので、余計に発熱させたくなかった。)
結局、電気代よりも電車賃を得する方がいいと思って、家には戻らなかった。
しかし、しばらく迷っていたため電車に間に合わないおそれが出てきて、あわてて駅に向かってダッシュし、1分遅れで着いた快速急行にギリギリ間に合うことが出来た。
新宿駅の改札を出ようとするが、パスモが変な反応をして、改札を通った後に駅員にチェックしてもらう。
シネマスクエアとうきゅうに『エンター〜』の開映時刻15:50の5分ぐらい前に着いて入場。
お客さんは40人ぐらい。
『エンター〜』は、ゴダールもどきのタイトルクレジットに「バカだねぇ…」と感心。
その後の、ほぼ見慣れている風景のはずなのに別世界の都市に見える歌舞伎町の映像に、あっという間に魅了された。 日本ビイキの外国人映画監督が何人かいたけれど、ギャスパー・ノエがこれでダントツでトップにおどり出た感じ。
さらに続いて、どうやって撮ったのか簡単に想像できない映像が続く。
鏡を正面から撮っているのにカメラが写らない。(デジタル合成でカメラを消したのだろう。)
トイレの個室を俯瞰で撮っているカメラがどんどん上がっていく。(ロケと見せかけてセットで撮った?)
ビルの屋上スレスレの高さから真下を空撮したような映像。(本当に都内で低空で空撮したとは思えないから、高い高度から望遠レンズかVFX?)
ガスコンロの炎に向かってカメラが突っ込んでいく。(途中からCG?)
ビルの谷間の道路上をフラフラ飛んでいる目線の映像。(長いさおの先にカメラをつけて車上から撮影?)
などなど。
「ありがとう、東京をこんなに魅力的に撮ってくれて。」と思ってしまった。
終映は18:30頃。
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次の「今泉力哉監督特集」の開映時刻が20:00だったので、長距離の徒歩移動に最近味をしめて、歌舞伎町から下北沢まで6km強の道のりを1時間半かけて歩いて行く計画を実行する。
予定経路は、初台、幡ヶ谷、東北沢の駅のそばを通って行くというもの。
こんなことをやったおかげで、なじみのない西新宿の街を見たり、ビル街で迷っていたおばあちゃんに、地図を見せて行き先を教えてあげたり出来た。
初台を過ぎたあたりから遊歩道を歩いていたら、甲州街道からどんどん離れていって、現在位置と方向が解らなくなってきたが、こんなときには道路わきの地図が土地勘のない人間にとって役に立つ。
時間的にも間に合いそうだったのだが、雨が本降りになってずぶ濡れになったので、途中断念して約1時間の歩行の後、東北沢駅から電車で行くことにする。
東北沢駅の改札で、再びパスモの不調で改札を通れなくなったのだが、駅員がいなかったので、パスモはそのままで切符を買って下北沢まで行く。
下北沢駅から初めて行くトリウッドまで、道は不慣れだし雨は降るしで、道のりが遠く感じる。
結局、開映時刻の20分前ぐらいに劇場に着く。
お客さんは20人ぐらい。
予告編に続いて、まず『cataitsutsu』(3分、★★)。
立ったまま会話をするだけで、画的にほとんど動きがないんだけど、それでもスリリング。
続いて『そこにいてはいけない』(3分、★☆)。
画的に動きがない上に、物語の背景もよく判らないのもお構いなしに進む。
『cataitsutsu』のカップルが、同じ衣裳で通りがかりとして登場。
3本目は『灰とシーツ』(10分、★★)。
ストーリーがあやふやで、表面的なストーリーの外側を想像させられる。
最後が『最低』(38分、★★☆)。
去年のTAMA NEW WAVEで観てとても気に入って、今回の今泉力哉監督特集を観に来たきっかけの作品。
三股かけている女たちに取り囲まれる絶体絶命ぶりや、片思いのせつなさなど、恋愛のエッセンスにあふれた映画。
終映後、劇場を後にしようとすると、『最低』の主演の芹澤興人さんがいて、味のある顔ゆえにパッと目に飛び込んできた。
下北沢の駅で、また改札をパスモで通れなかったので、駅員に言ってリセット。