シネサルの「映画のブログ」

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 『きな子 〜見習い警察犬の物語〜』 ★

2010年、日本(松竹)、カラー、1:1.85、35ミリ上映、ドルビーデジタル、113分、日本語
【監督】小林義則
【出演】夏帆寺脇康文戸田菜穂山本裕典遠藤憲一浅田美代子平田満板東英二原史奈蛭子能収、他
2010/07/30(金)18:30-20:30鑑賞、ブロッサム銀座、約400人/約500席
 この映画には、未熟な若者に対して大人の知恵で接してくれる登場人物が全くいない。
 何も指導せずただ下働きをさせるだけで、一見「コツは盗んで覚える」タイプの徒弟関係のように見える。
 しかしそれは「放任主義」のような「主義」のある指導方法ではなく、夏帆演じる駆け出しの訓練士も、山本裕典演じる家業のうどん屋を賄い始めた元訓練士も、未熟なレベルのまま表舞台に上げられて、その結果の失敗の一切の責任を当人になすりつけてののしるようなヒドい大人たちである。
 その後の展開も、大人は助けず夏帆はさして成長せず、ご都合主義だけでドラマが進んでいく。
 こんな設定やストーリーになっているのも、作者たちがこの物語や実在するモデルの人の人生に対して大人の視点で真摯に向き合っているわけではなく、ドジ犬に対して面白半分な視点で見ているメディアや大衆と同程度であることの表れだろう。
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