2010年、日本、カラー、1.85、35ミリ上映、121分、日本語
【監督】本田隆一【原作&脚本】前田司郎
【出演】竹野内豊、水川あさみ、樹木希林、片桐はいり、荒川良々、橋本愛、でんでん、山里亮太、柄本明、山内圭哉、村松利史、緋田康人、大堀こういち、綾田俊樹、山本浩司、森田ガンツ、平田敬士、鈴木福、他
2011/05/23(月)1610-18:15鑑賞、シネマート六本木2、約15人/約100席
ストーリーは、メーテルリンクの「青い鳥」を元にしていると思う。
よって、破天荒な映画のように見えて、かなりの数の「比喩」によってメッセージが込められている、意外に真面目な映画。
ただ、「比喩」なので、何を意味しているかはとても解りにくいのだが、それってどうなんだろ?
もっとも、解り易くしたいのなら比喩じゃなく直接的な表現にするだろうが…。
主役2人の倦怠カップルの、どうしようもなく意味のない会話が良く出来ていた。
以下は深読み。
地獄にいる人間はやがて「赤い人」と「青い人」のどちらかへと変わり、赤い人はクリエイティブなセンスがあるが、思い出を無くして自分たち以外の人々は敵意むきだしで襲う粗野な人々という設定である。
この2つの階層の設定はH・G・ウェルズの「タイム・マシン」を思わせる。
この「赤い人」って、ひょっとして芸能関係のクリエーターたちが初心を忘れて醜い心の持ち主に変貌していくのを揶揄してるのでは?
最近、原発事故に絡んで、素人考えで科学的に間違った考えをまき散らして間違った善意をふりかざし、自分に同調しない人々を敵視する言動すら見せている文化人や芸能人を何人も見るにつけ、事故以前から彼らの資質を見限っていた人がいても無理はないと思ってしまう。
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