シネサルの「映画のブログ」

星(★/☆)の採点は、★4つで満点 ☆は0.5 ★★★★人類の宝/★★★☆必見/★★★オススメ/★★☆及第点/★★中間レベル/★☆パスしてよし/★ひどい/☆この世から消えろ

 『トゥ・ザ・ワンダー』 ★☆

【原題】To the Wonder(意味「驚異の世界へ」)
2012年、アメリカ、カラー、1:2.35、35&65mm撮影、デジタル上映、112分、英語&仏語&スペイン語、他(日本語字幕)
【監督&脚本】テレンス・マリック
【出演】ベン・アフレックオルガ・キュリレンコレイチェル・マクアダムスハビエル・バルデム、他
2013/09/10(火)鑑賞、TOHOシネマズシャンテ3
 恋愛が上手くいっている時と冷めた時を繰り返す男女2人が主人公で、人を救いたいと思いながら手応えを感じない神父のエピソードが加わる。
 2つに共通なのは「心の空虚さ」で、それを埋めるのは「希望」というほど具体的でない、もっと抽象的な気分のようなものというのがこの作品の答。


 以上がこの作品のあってないようなストーリーだか、もし観る側が空虚を感じながら日常をおくっていたり、希望を簡単に信じられる人だったらこれだけでも十分満足するかもしれないが、そうでない人にとっては、思わせ振りなだけで中身のない作品とも言える。
 さらには、テレンス・マリック特有の、人物をステディカムで至近距離から広角レンズで撮影した2秒間ぐらいのカットをモンタージュした映像も、幻想的とも言えるけど、一方では何とかの一つ覚えのようにも思えて、誰が撮っても編集でそれっぼく見せられそうな気がする。


 映画は観る人が好きなように観ればいいと思うから、上記の「傑作説」と「化けの皮剥がれた説」の好きな方を選べばいいが、後者の可能性を感じつつ前者を選ぶ勇気はないなぁ。
 「はだかの王様」の話の、王様をほめる人達のようには絶対なりたくないからね。
.