シネサルの「映画のブログ」

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 『さよならドビュッシー』 ★★☆

2012年、日本、カラー、1:1.85、131分、日本語
【監督&脚本】利重剛、他【原作】中山七里
【出演】橋本愛清塚信也ミッキー・カーチス、柳憂怜、相築あきこ、山本剛史、清水紘治熊谷真実サエキけんぞう相楽樹戸田恵子三ツ矢雄二吉沢悠、芹澤興人、本村健太郎、他
2013/12/22(日)鑑賞、WOWOW放映
<ストーリー>
 音楽の高校に通ってピアニストを目指す遥(橋本)は、両親が死んで姉妹のように育ったルシア(相楽)と、会社社長の祖父(カーチス)と寝ていたはなれが火事に合い、遥だけが全身やけどを負いながらも生き残った。
 遥はリハビリをしながらピアノのレッスンに励むが、遺産相続が絡んで命を狙われているような事故が次々と起こった。
<感想>
 主人公は、ピアノの習得だけでも困難なのに、加えて不自由な体や、死に別れた人々の思いや、身に迫る危機など数々の重圧を背負っているので、ピアノの先生とのやり取りがより濃密になった。
 しり上がりにドラマチックになっていく展開もいい。
 利重監督の演出も、解り易いだけの安っぽさがなく、クールでいい。
 映画撮ってない期間が長かったのは何だったんだろう?
 橋本愛も、ずっと精神状態が沈んでいる役は難しそうだったが、終わってみれば魅力的に描かれていて、いい役だったと思う。

 それにしても、ドビュッシーを映画に使うと、そのシーンは格段にうっとりした気分になるから、卑怯な音楽だよなぁ。
 まぁ映画に限れば、卑怯な手口使ってでも良い映画にしてくれた方が嬉しいけど。