2008年、日本(松竹)、カラー、1:1.85、35ミリ上映、ドルビーデジタル、120分
【監督&脚本】佐々部清【脚本】寺崎かなめ、市倉久央
【出演】三宅裕司、真野響子、藤澤恵麻、AYAKO、金井勇太、中ノ森BAND、ガガガSP、田山涼成、岩城滉一、モト冬樹、松方弘樹、入江若葉、吉田拓郎、他
演出が★★、ストーリーが★で、合わせて★☆。
非現実的な登場人物によるドタバタ調の展開を人情などを絡めて押し切る70年代あたりの松竹喜劇のような映画で、ベタな泣かせ演出の力技で観るものをねじ伏せようという佐々部監督の演出は頑張っていると思う。
しかし所詮は、かつてフォークなどで大人に反抗した熱い青春を送ったが、今ではすっかりその頭の固い大人になったオヤヂたちがターゲットで、そんなボロクソに非難されても無理もない凡人たちを決して傷つけずに、子離れも難なく出来るいい大人だという「虫のいい幻想」を植え付けることを目指した映画だというのが終始透けて見える。いい大人をだまくらかす道具として拓郎をモチーフにしたような映画にアッサリ乗せられるようなオヤヂがいたら、「いい年して、もっと現実を見ろ!」と言ってやった方がいいかも知れない。(更に詳しい感想をこちらに載せるかも)
2008/01/22(火)18:30〜20:30、明治安田生命ホール、約50%