2008年、日、カラー、1:1.85、35ミリ上映、ドルビーデジタル、125分
【監督】廣木隆一【脚本】斉藤ひろし【原作】重松清
【出演】 石橋杏奈、北浦愛、吉高由里子、福士誠治、森田直幸、柄本時生、華恵、中村麻美、大森南朋、柄本明、田口トモロヲ、宮崎美子、他
2008/07/11(金)19:00-21:10、サイエンスホール、満席
WOWOWが製作したテレビドラマ「4TEEN」(2004年、【監督】廣木隆一【脚本】斉藤ひろし【出演】柄本時生、hanae*(→華恵)、他)のシリーズの新作と言っていい、WOWOWも製作に関わっている映画。
両者に共通するストーリーは、友情や思いやりといった人の心のポジティブな要素が、人間関係のトラブルを克服していく素晴らしさを描いていること。
種を明かせば、人間関係が気まずくなっていく展開を見せることで、観る者に結末に対して悪い予感を抱かせておいて、それを裏切ってハッピーエンドにすることによって爽快感を出すというのがエピソードのパターンで、はっきり言ってご都合主義。
でも廣木監督の演出は、ロングショットを多用して登場人物から距離を取るなどして、ベタベタして下品な映画になりそうなストーリーをそうなる手前のところでギリギリ抑えた上で、なおかつしっとりした表現もするという、きわめて丁寧で注意深い仕事をしていて、ストーリーのことなどチャラにした上にお釣りがたっぷりもらえたような、いい気分にさせてくれる映画になっている。