【原題】Mein Führer - Die wirklich wahrste Wahrheit über Adolf Hitler (意味:「我が指導者。アドルフ・ヒトラーの本当に最も本当な真実。」)
2007年、独、カラー、1:1.85、35ミリ上映、35ミリ撮影、ドルビーデジタル、95分、独語、日本語字幕(吉川美奈子)
【監督&脚本】ダニー・レヴィ、他
【出演】ウルリッヒ・ミューエ、ヘルゲ・シュナイダー、シルヴェスター・グロート、他
2008/10/13(月=祝)12:45〜14:40、ル・シネマ2、約55人/126席
ヒトラーをコケにする映画なら既に『独裁者』があるし、保身と戦いの板ばさみに合うユダヤ人なら最近の『ヒトラーの贋札』の方が面白かったし、ヒトラーを普通の人間のように描くタブーに挑戦したとはいっても、彼が死んだからといってナチズムは無くなったわけではないし、ほとんど全部の他の国だって判で押したように同様のナショナリズムとそれを押し進めるために異民族蔑視を利用することがあるわけで、ナチスドイツの悪行の原因は人間離れした悪人であるヒトラーが存在したからではないのは明らかで、むしろ彼は特別な人間でなかったと考える方が自然だし、大衆が抱える問題の言い訳に彼を利用されることも出来なくなる。
以上、いろんな点で分が悪い映画だった。