シネサルの「映画のブログ」

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 2009/12/19(土)の日記 (『インフォーマント!』『キャピタリズム マネーは踊る』)

 寝不足気味ながら、ちゃんと朝早く起きることが出来たので、前もって立てていた予定通りインフォーマント!』(★★)キャピタリズム マネーは踊る』(★★★)を観に行く。
 新宿ミラノでの開映時刻11:40にちょうど間に合うように家を出る。
 新宿へ向かう電車の中で、今号は遅滞なくいつものように届いたキネ旬1月上旬号を、例によって後ろのページから読む。
 「今号の筆者紹介」の中の森卓也さんのところに、
  「『アバター』は『もののけ姫』ですね、とジブリの人も言ってたらしい」
と書いてあるのを見て、ちょっとだけ気持ちが砕けた。
 私は『ラスト サムライ』かな?と思っていたけど、これら以外にもダンス・ウィズ・ウルブズとかがよそで挙がっているようだ。
 まぁでも、盗作でもない限り似てるだけじゃ問題にする気はない。
 もっと重要なのは、共通部分以外のところにどれだけオリジナリティがあるか。
 だから、このことは気にせず『アバター』に対しては向き合おうと思う。
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 電車が数分遅れて新宿に着き、予告編が始まった頃に久しぶりのミラノ座1に入場。
 お客さんは50人ぐらいだからミラノ座1は広すぎるのだが、『インフォーマント!』の午前と午後の2回の上映が終わったあと、『THIS IS IT』の上映が2回あるので、そっちの混み具合に合わせてのことだろう。
 終映は13:45頃で、劇場を出て久しぶりに来た歌舞伎町の噴水跡あたりを見回すと、ご丁寧に「閉館しました。永い間ありがとうございました」の看板が、新宿東亜、新宿ジョイシネマ、新宿プラザにそれぞれかけられていた。
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 その後、『キャピタリズム〜マネーは踊る〜』を上映しているTCシャンテに向かう。
 まだ1時間ぐらい時間があると思って、でも早めに現地に行っておこうと思って、余裕で新宿駅に向かい、丸の内線で銀座で降りて、劇場に14:10ごろに着く。
 すると、次の回が14:15からすぐに始まると判って、ラッキーと思って、座席に余裕が無いということだったけど、前の席はまだ余裕がありそうだったので、予告編が始まった頃に入場。
 でも、後になって考え直してみたら、開映時刻は元から14:15で、1時間余裕があると思っていたのが完全な思い違いだったのだった。
 でも、危うかったところ結果オーライでとにかく良かった。
 お客さんは90%ぐらいの入りで200人ぐらい。
 『キャピタリズム〜』を観て、映画の中で諸悪の根源の1つとされていたのが、「金持ちの絶えない強欲」。
 振り返って、日本では「草食男子」が流行っているとされている。
 この「草食」の本来の意味は、命名した深澤真紀さんがこちらなどに書いているように、一言で言えば「強欲でない男」で、肯定的な意味がある。
 それが、今では何故か「ふがいない男」みたいな、マイナスイメージの言葉に変わってしまった印象がある。
 これって『キャピタリズム〜』の中で、大衆の考えを方向転換させるためのプロパガンダが行われたと紹介されていたが、アメリカのみならず日本でも何者かによるプロパガンダが行われていることによるかもしれない。
 つまり、
  「草食男子が増える」
     ↓
  「必要最小限以外の物への物欲や関心が薄れるので、そこで商売をしている人たちが困る」
  「欲望、問題意識、危機管理といったことに過敏な人が減るので、それを利用して他者の心理をコントロールしようとしている人たちがやりにくい世の中になる」
といった流れを恐れた人たちが、
  「『草食男子』という言葉を悪い意味へと捻じ曲げる情報操作をする」
     ↓
  「草食男子の肩身が狭くなる」
  「マッチョな精神がもてはやされる世の中になり、それを志向する人も増える」
     ↓
  「『夢』『希望』『上昇』『上流』『発展』『拡大』『成功』『努力』といった言葉に乗せられやすい人が増える」
     ↓
  「不必要に高いものを売りやすくなる」
  「広告のたぐいに対する関心も高まり、その業界が潤う」
  「全体主義になって大衆をコントロールしやすくなる」
  「反面、不成功者や弱者は欠陥人間扱いで蔑視する風潮になり、社会福祉を後退させて予算を削減したり、貧しい人たちをお金を餌にコントロールしやすくなる」
ということを狙って「草食男子」の意味を捻じ曲げたのではないだろうか?
 容疑者は誰か?それは以上のことから明らかなはず。
 …なーんて考えが、映画を観ていた時に頭の中をよぎった。
 終映は16:40頃で、劇場を出て千代田線の日比谷駅に向かうと、以前あったはずのビルが無くなっていて、公園風な空き地っぽくなったところを通って行った。