シネサルの「映画のブログ」

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 2010/03/07(日)〜2010/03/08(月)の日記 (アカデミー賞授賞式)

【3/07(日)】
 昨夜は夜更かししたので、午前中は遅めに起きる。
 午後もこれといって何もせず、NHK-BS2「BS特集『民衆が語る中国・激動の時代〜文化大革命を乗り越えて〜』」(★★★)などを3時間以上も見続けてしまう。
 なにしろ文化大革命といえば、20世紀最悪の中国の…ではなく人類共通の汚点なので、当事者たちが体験談を語っているだけで、その凄まじい出来事の数々に引き込まれてしまう。
 でも、最終的に文革をひっくり返したのは、不満を持った民衆が起こした行動だというのが、なんかうらやましい。
 日本でも20世紀に似たようなことが起きたし、今でも日本人は美辞麗句に弱い人だらけだから十分起こり得ることだけど、戦前の軍国主義は戦争に負けて、60年代以降の学生運動は自滅したので、過ちを自らひっくり返した歴史が無いわけだから、ほんと心配。
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【3/08(月)】
 WOWOWで09:30-13:00のアカデミー賞授賞式」を観る。(★★☆)
 以下に気づいたことを列挙。
▼十数年前に、プレゼンターがそれまで"Winner is ..."と言っていたのが"Oscar Goes to ..."ということに決まりが変わった。
 おそらく、受賞出来たか出来なかったかは勝ち負けとは違うという理由で、"Winner"という言葉を使うのをやめたのだと思う。
 ところが、今回から再び突然"Winner is ..."という決まりが復活した
 理由は不明。
▼この決まりの中、主演男優賞のプレゼンターのケイト・ウィンスレットだけは"Oscar Goes to ..."と言った。
 はたして、うっかり言い間違いしただけなのか、それとも"Winner"を使うことに反発して決まりを無視したのか?
▼ちなみに、"Winner"から"Oscar Goes to"に変わったときも、最後に発表された作品賞のプレゼンターのシェールだけが"Winner"と言った。
ジョン・ヒューズ監督の追悼コーナーは良かった。
 25年ぐらい前の多感だった時期に、モリー・リングウォルドなどが主演をつとめた彼の監督作品があって良かったと思う。
 今、彼の作品に代わる青春映画ってあるのかな?
▼ホラーのトリビュートみたいなコーナーが毎回あるけど、何のため?
 そして、何故今年はホラー?
 B級扱いでオスカーには縁遠かったジャンルの素直な再評価だろうか?
▼追悼コーナーで紹介された主な物故者は、
  パトリック・スウェイジ
  モーリス・ジャール
  ジーン・シモンズ
  エリック・ロメール
  ケン・アナキン
  デヴィッド・キャラダイン
  ロン・シルバー
  ブリタニー・マーフィ
  ジョゼフ・ワイズマン
  ジャック・カーディフ
  マイケル・ジャクソン
  ジェニファー・ジョーンズ
  カール・マルデン

 ロン・シルバーブルースチールパトリック・スウェイジハートブルーと、キャスリン・ビグロー監督作品に出演していた2人がこんな形で彼女と一緒になってしまった。
 ジーン・シモンズ(1929年生まれ)も、デビュー当時の『黒水仙』(1947)などの撮影を担当していたジャック・カーディフ(1914年生まれ)とこんなところで一緒になってしまった。
▼追悼コーナーに入れなかった主な物故者は、
  ファラ・フォーセット
  ダン・オバノン
  シドニーチャップリン

▼来日中などで、まるで唐沢寿明のように何か一言言うたびにいちいちボケをかましていたジョージ・クルーニーは、授賞式の客席でもカメラを見つめ続けたり変な動きをしたりで、ボケまくっていた。
アカデミー外国語映画賞のプレゼンターが、スペイン人のペドロ・アルモドバル監督だから、受賞したのはスペイン語圏のアルゼンチンかペルーの作品だろうとか、監督賞のプレゼンターがバーブラ・ストライサンドってことは、受賞者はキャスリン・ビグローじゃないの?みたいに予想出来ちゃうのはマズいんじゃないの?
サンドラ・ブロックが壇上に上がろうと席を立った後、通路をはさんで座っていたメリル・ストリープのところに近づいて、途中で背を向けて壇上に向かったのは、2人が以前に授賞式でサプライズでキスをしたことがあって、今回もキスするとみせかけてスカしてメリルをズッコケさせるギャグだったということらしい。
▼作品賞のプレゼンターのトム・ハンクスは、しゃべり始めてたった20秒後に『ハート・ロッカー』と発表したので、全く不意をつかれた。
 テレビの放送時間がおしていたのかな?
ザ・コーヴの受賞は、選定は作品の出来によって決められるべきだから、ノミネート5本とも観てない以上は何も言えない。
 でも、テーマに限れば、政治、食品問題、戦争、麻薬と子供を抑えて、たかが動物愛護映画が賞を獲っちゃうなんて…。
 受賞スピーチで、自作を「娯楽」と称していたけど、下心見え見えでこんな詭弁を言う作品を他の真面目そうな作品をさしおえて選んじゃうなんて、アカデミー協会も甘いな。
▼まあ、アカデミー賞なんて公正とは言えないわけで、だったらみんなも結果にあれこれ言うよりも、結果にこだわるような見方をやめるとか、騒ぎ過ぎて神格化に一役買うようなことをやめればいいってことだな。