シネサルの「映画のブログ」

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 2010/03/06(土)の日記 (米アカデミー賞予想)

【雨】
 夕方、WOWOWで放映されていた『007/私を愛したスパイ』(★★★)をチラッと観る。
 ロジャー・ムーアジェームズ・ボンドは、今のダニエル・クレイブのボンドがやらないようなギャグをさりげなく絡めたりして、やっぱり映画としてはこっちの方が面白くて好き。
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 ところで、毎年言っていることだけど、どうしても改めて言いたくなるのは、
  アカデミー賞の予想」をするなんて、バカじゃいの? (☆)
ということ。
 予想する根拠としては、作品を実際に観てないことには判断できないはず。
 でも、普通の日本人が観ることができる劇場公開済み作品は、受賞式直前の現時点ではざっと全体の半分しかないので、根拠に基づいたまともな予想なんて出来るはずがない。
 ということは、「実際に観る」ことに代わる根拠というのは、いわゆる「下馬評」だと思うけど、こんなしょせん他人任せのことをするなんて、いったい何だろね?
 例えれば、「日本のラーメン100選」みたいな本を何冊か読んだだけで、食べもしないで今年のラーメン屋日本一を予想しているようなもの。
 こんな予想なら、全くの味覚音痴でも出来ることだから、予想しているからって偉くも何ともない。
 少なくとも、「語ること」「情報」を重視していることで相対的に「実際に自分の下で味わうこと」をおろそかにしているわけで、こんな奴にラーメン好きとは絶対に言わせない
 もちろん、「ラーメン好き」は「映画好き」に置き換えられる。


 そんなわけで、日本人のオスカー予想は全部無視して、テレビ東京23:55-24:20の「シネマ通信」(★☆)の中で、アメリカ人の映画レポーターと俳優計3人による予想をちょっと観てみた。
 まあ、そのコーナー自体の尺が短いので、理由を言った上でのちゃんとした解説みたいなのは出来なかったのかもしれないけど、予想の仕方が
  「あいつは嫌い」
  「あの人はみんなにしたわれている」

みたいな感じの理由に終始していたのには閉口。
 でも、これを別の考え方でみると、アカデミー賞は作品や個人を公正に評価して決まる賞ではなく、映画人の仲間内の人気投票みたいなものだということが実態だとすると、彼らの好き嫌いによる予想は、アメリカの映画業界人に多く接している人ならではの正しいアプローチかもしれない。
 もちろん、そっちが正しいとすると、アカデミー賞は賞としての正当性は全然ないということになるけどね。