シネサルの「映画のブログ」

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 『人生劇場 飛車角と吉良常』 ★★☆

1968年、日本(東映)、カラー、1:2.35、109分、日本語
【監督】内田吐夢【原作】尾崎士郎
【出演】鶴田浩二辰巳柳太郎松方弘樹藤純子高倉健左幸子、信欣三、島田正吾若山富三郎大木実、天津敏、山本麟一、名和宏八名信夫山城新伍、他
2013/09/18(水)鑑賞、WOWOW放映
<ストーリー>
 小金一家の飛車角(鶴田)が対立する組の女おとよ(藤)を足抜けさせてことから2つの組の出入りが起こり、その最中行方不明になったおとよを飛車角が探し、吉良常(辰巳)に匿われた後、自首して刑務所に入る。
 おとよは東京に戻って女郎になり、小金一家の宮川(高倉)といい仲になり、飛車角に代わっておとよを探しに来た吉良吉に面会に行くように言われれたが、おとよは断り2人の男から逃げるように東京から離れた。
 飛車角が出所したころには小金一家は散り散りになっていて、知らずにおとよを好きになった宮川は指をつめて飛車角に渡した。
 吉良常が故郷の吉良港に飛車角を連れてきたとき、芸者になっていたおとよと再会した。
 飛車角への復讐を狙う組の者がつきまとっているのに気づいた宮川は逆に殺され、吉良常も病で息を引き取り、飛車角はすがるおとよを振り払って決着をつけに行った。
<感想>
 ずっと静かに展開するが、クライマックスの殴り込みで、鶴田浩二を背後から手持ちカメラの長回しで追うことにより、緊迫感満点の映像になっている。
 ずっと時代劇を中心に撮ってきた内田監督が、70歳ぐらいになって任侠映画に取り組んで、なお斬新な表現を目指していることが素晴らしい。