1940年、日本(東宝)、モノクロ、1:1.33、75分、日本語
【監督】石田民三【原作】成瀬巳喜男
【出演】山田五十鈴、藤原釜足、大川平八郎、一龍齊貞山、汐見洋、清川虹子、伊東薫、佐山亮、深見泰三、藤輪欣司、宮野照子、三枡紋彌、他
2013/11/08(金)鑑賞、フィルムセンター大ホール
【ストーリー】
東京の下町の小さな商店街にある寄席の喜楽亭は、客の入りが悪く、工場の用地に売るか借金を返すかを迫られていた。
寝たきりの父に代わって寄席を切り盛りしている山田五十鈴は、父が生きている限りは寄席を売らないつもりでいて、建築家になるために学校に行きたがっている弟に鋳物工場で働かせていた。
家を離れてさまよっていた兄が東京に戻ってきて、事業の元手のために五十鈴のいいなずけに金の無心をしたことから、縁談は破談になった。
寄席の番頭の藤原釜足が、昔のつてで一柳斎貞山に事情を話して、彼が節分に喜楽亭に来ることになり、満員の大盛況の中、父は息を引き取り、危篤の知らせで駆けつけた兄に五十鈴は寄席の権利を任せ、家族で頑張って生きていくことを誓った。
【感想】
映画としては普通だが、今の目で見ると、1940年の東京の場末の風俗が興味深い。
寄席の前の電気屋で、流しているラジオの上方漫才を聞こうと人だかりができているのが面白い。
寄席の前の看板にでかでかと「林家正蔵」とあったのは、今の正蔵と三平の祖父の先々代の正蔵だろうが、映画には出てないみたい。
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