シネサルの「映画のブログ」

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 『愛染かつら 総集篇』 ★★

1939年、日本(松竹)、モノクロ、1:1.33、89分、日本語
【監督】野村浩将【原作】川口松太郎
【出演】上原謙田中絹代、桑野通子、他
2013/11/28(木)鑑賞、NHK-BSプレミアム放映
<ストーリー>
 看護師の高石かつ枝(田中)は、夫に死に別れて幼い娘がいることを看護師仲間以外には隠して働いていたが、病院の御曹司の津村浩三(上原)の博士号のパーティで彼の伴奏で独唱したことから、2人の仲は親密になった。
 親が医者の娘との縁談を持ちかけることに反発した浩三は、かつ枝と京都に駆け落ちしようとするが、かつ枝は娘の病気で待ち合わせの時間に駅に着くことができず、浩三だけが発った。
 翌日、かつ枝は京都に向かうが、裏切られたと思った浩三は入れ違いで東京に戻っていた。
 浩三は結婚もせず、熱海のゆう病院で働いていたが、かつ枝と娘が熱海に来たことを浩三が偶然気づき、子供の存在を知って声をかけられなかった。
 浩三のいいなずけの未知子がかつ枝と会い、未知子は浩三が幸せになることを最優先に考えて誰と結婚するかを決めるべきだと言った。
 そこに、浩三の父の訃報が舞い込み、浩三は経営不振だった病院を閉めることにした。
 未知子は留学先のアメリカに帰ることにし、かつ枝はレコード会社の作曲の募集に合格し、歌手としてデビューすることが決まり、客席では未知子の父の援助で存続が決まった津村病院の元同僚たちが見守る中ナース服で歌い、楽屋に現れた浩三はかつ枝に復縁を申し込んだ。
<感想>
 1938年に公開された『愛染かつら 前編』(16巻)と『愛染かつら 後編』(16巻)を合わせて再編集して1939年に公開したもの。
 この後、『続愛染かつら』『愛染かつら 完結篇』と公開されるから、それらを観る人のためのあらすじのおさらいのための総集篇か?
 オリジナルのプリントが16巻とのことで、これから予想するとオリジナルはもっとかなり長くて(3時間とか)、そこからストーリーだけ判る最低限の長さまで短くした結果、89分の総集編が出来たかもしれない。
 そうだとしても不思議ではない程、この総集編はダイジェスを観ているかのように所々飛び飛びになっている印象を受けるので、そんなバージョンに対して評価をするのもはばかれる気がする。
 でも、家族や家業のしがらみやすれ違いによる誤解などの数々の障壁が立ちはだかる中での恋愛で盛り上がっていく雰囲気は感じられた。