シネサルの「映画のブログ」

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「スパイ大作戦『エリート情報官の推理』」 ★★☆

【原題】The Mind of Stefan Miklos(意味「ステファン・ミクロスの心/記憶」)
シーズン3、第13話
1969年、アメリカ、カラー、1:1.33、35mm、英語、吹替、約47分
【監督】ロバート・バトラー【脚本】ポール・プレイドン【エグゼクティブプロデューサー】ブルース・ゲラー
【出演】ピーター・グレイヴス、マーティン・ランドー、バーバラ・ベイン、グレッグ・モリス、ピーター・ルーバス、他
2017/04/27(木)再放送(17:58 BSジャパン)、2017/05/03(水)鑑賞
<ストーリー>
 アメリカの情報官のタウンゼントが敵のスパイと判って彼に偽情報を流したが、彼の連絡員のシンプソンが偽情報を見破り、連絡を受けた本国が調査のために、些細なことも瞬時にすべて記憶するステファンをアメリカに派遣することになった。
 IMFは ステファンに「偽情報は本物」と思わせるよう指令を受けた。
 ジム(グレイヴス)とバーニー(モリス)とウィリー(ルーパス)は、ステファンのコンタクト先の画廊の仏像の中に隠した司令書をすり替えて、ローラン(ランドー)をシンプソンだとステファンに思わせた。
 ローランはタウンゼントのマンションに忍び込んでシナモン(ベイン)が彼の女だと思わせるため写真を金庫に残し、その後ステファンに成りすましてシンプソンの店を訪ね、彼を安全な場所に移すと言ってその場を立ち去らせ、一人残ったローランがシンプソンに成りすまして、現われたステファンの応対をした。
 タウンゼントの家を調べたステファンはシナモンの調査を開始た。
 シンプソンに、タウンゼントを罠にかけるために彼の家に行って、今夜の帰国が決まったと言い、新しい連絡方法が入った空港のロッカーの鍵を渡すように言った。
 ローランは、ステファンのライターを点かない物とすり替え、自分の使いかけのブック型マッチを彼に渡した。
 シナモンが空港のロッカーに自分とタウンゼントの航空券と偽造パスポートを隠したのをステファンが突き止め、そこに現れたタウンゼントと鉢合わせになった。
 ステファンは、左利きのブック型マッチと画廊にあった絵がシナモンの部屋にあり、画廊に行って仏像をすり替えた形跡と監視カメラの録画にシナモンとバーニーとウィリーとジムを見つけたことから、タウンゼントに嫉妬したシンプソンが寝返った先のアメリカのその4人が、タウンゼントが裏切って嘘情報を報告したと見せかける工作をしたが、自分はそれを見事に見破って偽情報は本物だと信じ込んだ。
<感想>
 「スパイ大作戦」の大半のストーリーは、敵はIMFの企み通りまんまとだまされるのだが、今回は「勧善懲悪モノを面白くするためには敵を手強くする」の鉄則を採用して、洞察力が人並み以上で簡単にはだまされない敵を設定した。
 おかげで、1回観ただけでは理解できないほどストーリーがかなり込み入って、おまけにローランがほぼ同時にシンプソンとステファンの2人に成りすますので、今観ているのはどっちに成りすましているのか?会話に出てくる名前は、本物、偽者、どっちのことを言ってるのか?混同してさらにストーリーが解り難い。
 でも、前例のないようなストーリーで、本格スパイ物の風格も持ち合わせることができたのも、難解と思われるリスクを承知でチャレンジした結果だろう。