シネサルの「映画のブログ」

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「スパイ大作戦『暗号名「キタラ」』」 ★★

【原題】Kitara(意味「キタラ」)
シーズン5、第20話
1971年、アメリカ、カラー、1:1.33、35mm、英語、吹替、約47分
【監督】マーレイ・ゴールデン【脚本】マン・ルービン【エグゼクティブプロデューサー】ブルース・ゲラー
【出演】ピーター・グレイヴス、レナード・ニモイレスリー・アン・ウォーレン、グレッグ・モリス、サム・エリオット、他
2017/12/11(月)17:58再放送、BSジャパン、2017/12/11(月)鑑賞
<ストーリー>
 1世紀に渡って人種差別政策を執っている西アフリカの植民地で、暗号名「キタラ」と呼ばれる自由運動のリーダーが、資金獲得のためトラックを襲って金塊を強奪して隠したが、まもなく地域長官の大佐に捕まり、炎天下の独房に入れられ拷問されるも、キタラではないと言い張り正体を隠していた。
 ジム(グレイヴス)が中央から来たキタラの調査官に、ダグ(エリオット)が軍医に成りすまして大佐を訪ね、ダナ(ウォーレン)が記者に成りすまして大佐の人となりについて長官宅でインタビューをし、大佐と副官を含めた5人でくつろいでいる時にダグが、白人と思われていた男が一夜で本来の黒人の姿になった隔世遺伝の症例を話した。
 バーニー(モリス)が長官宅に忍び込んで、浴室の滅菌装置のライトをすり替えた後、泥棒に成りすまして捕まり、キタラの隣の独房に入れられ、壁を叩いてモールス信号で会話を試みた。
 浴室のライトに反応して一週間ほど皮膚が黒くなる薬をダナが大佐のコーヒーに入れ、翌朝に黒人のようになった大佐は部屋に引きこもった。
 モールス信号が監視員に見つかり、ジムがバーニーを尋問し、バーニーの回答から、キタラから聞いた金塊の隠し場所がIMFに伝わった。
 ダナが撮影した幼少期の大佐と祖父との写真を元に、祖父を黒人に捏造した写真を作り、ダナが電話で大佐にその写真を古物商で見つけたと話して長官宅を訪ね、大佐は抜け出してダナと古物店を訪ねた。
 店主に成りすましたパリス(ニモイ)が大佐に、黒人は子供の祖父だと話し、大佐が持参した本物の写真に薬品を塗って祖父を黒人に変えて見せ、大佐を薬で眠らせた後にパリスが黒人の祖父に成りすまして、目覚めた大佐向かって「写真を捏造したから白人に成りすまして生きろ」と言って息を引き取った芝居をして、大佐が孤児院に引き取られる前のウソの記憶を植え付けた。
 ジムから「大佐は黒人であることを隠すために妊娠中の妻を事故に見せかけて殺した」という疑惑を聞かされていた副官が古物店に現われ、パリスが銃で脅して大佐と逃亡し、金塊の隠し場所に大佐を連れて行き、間もなくジムが副官をそこに連れて行って、金塊の隠し場所にいた大佐はキタラの容疑者として逮捕された。
 ジムとダグは、本物のキタラとバーニーと金塊を引き受けて去っていった。
<感想>
 写真のフィルムのように光で人間の皮膚を一夜で黒くするとか、薬品で写真に写っている白人を黒人に変えるとかの、「魔法」としか言えないことを「技術」と称するようになったところが、「スパイ大作戦」がご都合主義に頼るほどネタ切れなのでは?と感じさせられる。(後者は、ダナが大佐所有の写真をすり替えるワンシーンがあれば問題なかったのだが、カットしたのかな?)
 現地の軍隊が正体を知らない男を、IMF側が写真まで入手出来ているのも不自然。
 まだ辛うじてサスペンス作品としての緊張感を保っているところが唯一の特長になりつつある。
 今気づいたが、音楽担当がラロ・シフリンから、いつの間にかリチャード・ハザードに替わっていた。