【原題】Mongol
2007年、独=露=カザフスタン=モンゴル、カラー、1:2.35、35ミリ上映、ドルビーデジタル、字幕(風間綾平)、125分
【監督】セルゲイ・ボドロフ
【出演】浅野忠信、他
2008/05/11(日)12:45〜14:50、銀座シネパトス3、約25人/72人
ストーリーは、チンギス・ハーンの子供時代から、敵対勢力を戦いで破って全モンゴルの頂点に立つまで。
慈愛を大切にした彼が権力争いに勝ったおかげでモンゴルに秩序がもたらされた、という映画なのだろうが、青少年の時代に彼が虐げられていたことを描いた序盤から中盤にかけてが、映画の最後の彼と何の因果関係も感じられない。
つまり、どんな経験を経たことによってどう成長したかが判らない。
クライマックスになって突然CGによる大々的な合戦シーンになるのも、唐突過ぎる。
『ぼくたちと駐在さんの700日戦争』 ★★☆
2008年、日本、カラー、1:1.85、35ミリ上映、110分
【監督】塚本連平【原作】ママチャリ
【出演】市原隼人、佐々木蔵之介、麻生久美子、石田卓也、加治将樹、賀来賢人、冨浦智嗣、脇知弘、小柳友、倉科カナ、豊田エリー、石野真子、竹中直人、ガッツ石松、掟ポルシェ、坂井真紀、根岸季衣、片桐はいり、酒井敏也、他
2008/05/11(日)15:30〜17:40、シネマGAGA!、約50人/202席
ストーリー自体の重さで泣かせだとか感動を狙う日本映画が最近多い中、この映画は全く逆でストーリー自体はとても軽くて、芝居やテンポなど演出と編集で見せようとしている。
基本的にギャグを散りばめたおちゃらけ映画で、こういう映画って作ってる自分たちので面白がっているようなスベリ映画になりがちなのだが、この映画では抜群の演出センスを見せ、ギャグ自体も工夫が感じられて全くといっていいほどスベリ知らず。
さんざん笑わせてちょっぴりホロリとさせるという喜劇映画の王道も取り入れていて、とてもよく出来ている。
男子高校生たちが麻生久美子に一目惚れして彼女が働く喫茶店にいりびたるという、昔懐かしい絵に描いたような「童貞映画」の要素もあるのだが、1979年という時代設定がなせることだろうか? 今の高校生たちでは「童貞映画」なんて作れないのか?