<上の続き>
それから、タイトルは面倒くさいので調べないけど、本仮屋ユイカが出ているNHKの朝ドラをチラッとだけ見たけど、改めて『スゥイングガールズ』で彼女にメガネをかけさせたことで、パッと見の印象を良くした矢口監督の演出の的確さを思わされた。
こういうところって、映画の良し悪しにとっては世間ではあんまり重視されてないように思われるけど、俳優を印象的に見せるというのは演出の基礎中の基礎で、逆にこれがおろそかな邦画が最近目立つ。
そんな映画が平気でまかり通っていることが、邦画のレベルダウンにつながりかねないと思うのだが…。
俳優の見た目や役のキャラをしっかりと作って魅力的に見せ、次に芝居を流れをしっかりと作り、次にそれらをしっかりとカメラに納める。
カメラを振り回したり、フィルムを細かく切り貼りしたり、コンピューターで映像を重ねたり、そしてストーリーをひねったり詰め込んだりなんてことは、上記のことが出来て初めて映画に色をつける目的でやっていいことだと思うのだが、世間的には左記の方を持ち上げたりするのね。
音楽で例えると、パンクっぽいものを過大に持ち上げたり、音楽ではなくマーケッティング手法を評価するといった、勘違いをしているようなものか?
最近の映画が厚みが感じられないのは、それが原因でないとはいえないと思うけど。