シネサルの「映画のブログ」

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 2008/11/13(木)の日記 (トヨエツ、矢口史靖)

 ニュースで豊川悦司、救急車で搬送」の見出しにショックを受ける。
 結局は、鍋の牡蠣による食中毒で大事には至らずすぐに退院したとのことだった。
 最近映画人の訃報を耳にするたびに、それぞれそれなりの感慨を抱いてたのだが、トヨエツにも逝かれたと一瞬思ってその喪失感の大きさを実感してしまった。
 亡き人に対して想いを語るのもいいけど、本当に大切な人ならやっぱり生きているうちに感謝しようよ。
 それなしには、死者を惜しむ言葉なんか偽善くさい響きにとられられかねないんだから。
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 深夜25:45から、フジテレビ「映画の達人」を観る。
 このワクの新作映画紹介番組は、ちょっと前まで出ていた別の出演者がミーハーバカで、そんな人たちが映画に関してワーワー語る番組なんか当然観てなかった。
 テレビのコメンテーターなら、視聴者の思ってもみないことを言って目から鱗を落とさせることが本分だと思うが、ミーハーバカは広くて浅い知識を自慢げにひけらかして、無難なコメントや歯の浮くような誉め言葉を平気で吐きまくっていた。
 まあ、この番組に限らず特に朝のワイドショーなどのコメンテーターのレベルが低いのは、視聴者が目から鱗が落ちることを自分の成長と捕らえずに自分が挌下だと劣等感を感じてしまい、それより当たり障りのないコメントを聞いてテレビの前でうなずいて、自分は社会的意識が高いという安い優越感を得る方を安直に選んでいることが大きな原因だろうけど。
 それはともかく、今の「映画の達人」は(今回だけかもしれないけど)普通にまともになっていて、この日の回は矢口史靖監督をゲストに招いて、ハッピーフライトに関してインタビューをしていた。
 矢口監督についていろいろ新事実がわかったが、まず彼は脚本で当て書きをしないので、脚本が完成してからそれに合う出演者をオーディションで決めるということ。
 予告編などを見ていると、綾瀬はるかはとんでもないはまり役であることが期待できるが、監督も彼女に対して持っていたイメージと違って予想外に役にピッタリだったことは、オーディションを行わなかったら別の配役になっていたかもしれないし、なにより綾瀬はるかがオーディションを受けてなかったら何も始まらなかったというのが、すごいめぐり合わせ。
 あと、顔の表情は俳優が思っているよりもオーバーにやらせているとの発言にもなるほどと思った。
 前から思っていたけど、いいかげんな登場人物であふれかえっている作品の印象と思って、監督本人は日本映画の中でも特段に論理的かつ確信的に映画を作っている人だと改めて感じた。