【原題】Mr. Nobody、意味「ノーバディ氏」(主人公の役名Nemo Nobodyより)
2009年、フランス=ドイツ=ベルギー=カナダ、カラー、1:2.35、ビデオ上映(35ミリ版もあり)、フィルム撮影、ドルビーデジタル/DTS、137分、ほぼ英語のみ(日本語字幕)、PG12
【監督&脚本】ジャコ・ヴァン・ドルマル
【出演】ジャレッド・レト、サラ・ポーリー、他
(2011/05/17(火)15:25-17:50鑑賞、ヒューマントラストシネマ渋谷、約25人/約80席)
「人生の分岐点となる選択」に迫られることは、誰にとっても身につまされる話。
それを題材に「全部選択して、それぞれの人生を妄想世界の中で並列して実現させる」ストーリーは面白いのだが、結果的に「身につまされる感じ」を観客に与えるより、「映画の構造」が前面に出ているように感じられたのが残念。
つまり、「手段が目的と化している」ということ。
それに、「自分では選択できたのに、間違った方を選んだことの後悔(即ち恋愛)」の方が、「自分では選択することの出来ない人生」より重いと思うのだが、後者に対する監督の特別な思い入れがあるのだろうか。
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