1979年、日本(松竹)、カラー、1:2.35、142分、日本語
【監督&脚本】中村登【原作】川口松太郎
【出演】萬屋錦之介、田村高廣、岸田今日子、中村嘉葎雄、永島敏行、観世栄夫、田中邦衛、江原真二郎、松坂慶子、丹波哲郎、野際陽子、伊吹吾郎、西村晃、赤木春恵、加藤武、池上季実子、大滝秀治、嵐寛寿郎、穂積隆信、中川梨絵、梅津栄、小林昭二、市川染五郎(先代、今の松本幸四郎)、松方弘樹、香川良介、中谷一郎、佐野浅夫、山本麟一、小池朝雄、他
2013/09/20(金)鑑賞、WOWOW放映
<ストーリー>
15年の修行と勉強で真の釈迦の言葉は法華経だと知り、32歳で日蓮(萬屋)を名乗り、厄災だらけの世の中を正すためには、他の宗派を捨て法華経を唱えるしかないと主張した。
そんな彼に対する風当たりは強く、鎌倉を追われて辻説法の旅をしながら弟子を増やしていく。
しかし、北条時頼(市川)に災いだらけの世の中の実情や、内乱の発生や蒙古の脅威を主張するが、反感を買って伊豆に流される。
関東が日照りに襲われ、日蓮だけが雨乞いに成功したことから彼の人気が高まり、北条時宗(松方)は彼を佐渡に流すよう命じたが、日蓮を捕えた平左衛門頼綱(中谷)が独断で日蓮を斬首しようとする。
しかし、日蓮が法華経を唱えるや竜巻が起こり武士たちを吹き飛ばしてしまう。
時宗の弟が謀反を起こし、蒙古の進攻が迫るなど日蓮の予言が当たり、時宗は日蓮を佐渡から呼び戻して助けを乞うが、日蓮は時宗に改宗を要求したため、話し合いは決裂し、日蓮の信者は迫害された。
蒙古の進攻が失敗し、日蓮は成功しなかった布教を弟子たちに託して生涯を閉じた。
<感想>
歴史エピソードの数々を駆け足でつなぐ展開で表層的な作品になってしまうのは、歴史や伝記ものにありがちなパターン。
さらに、冒頭から「法華経だけが正しい。世の乱れは他の宗派のせい。」と主張し続ける日蓮はのキャラは、ただでさえ共感しづらい上に、迷いも成長もないから、彼との距離が縮まらないままで見続けることになる。
まぁ、自然現象を自在に操るなどの超能力を発揮するまでに至ってしまえば、共感も理解も感銘もあったもんじゃなくなるけど、そんなエスパー映画だと思われるのは本意なのだろうか?(日蓮宗協力の日蓮七百遠忌記念作品だけど。)
.