シネサルの「映画のブログ」

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 『42 世界を変えた男』 ★★

【原題】42(意味:(主人公の野球選手の背番号))
2013年、アメリカ、カラー、1:2.35、128分、英語(日本語字幕)
【監督&脚本】ブライアン・ヘルゲランド
【出演】チャドウィック・ボーズマンハリソン・フォード、ニコール・ベハーリー、他
2013/10/21(月)鑑賞、ニッショーホール
<ストーリー>
 1947年に黒人初のメジャーリーグ選手になったジャッキー・ロビンソンが、人種差別と戦いながら、チームメイトとの絆を深めていく、実話を元にした話。
<感想>
 1947年の黒人差別に限れば、さすがに今のアメリカとは社会情勢が違うので、時代劇と言っていいだろう。
 ただ、異人種などの異質な人々に対する偏見は今でも当たり前のように存在するので、そんな今の状況に向けて本作のような作品を作る意図もありうるだろう。
 その場合、重要なのは差別される側よりも、差別する側の心理や、偏見から心変わりしていく過程の方を描くことになると思われる。
 以上の点で見て本作はどうかというと、意外に差別する側のことは詳しく描かれてなく、物わかりの良い白人は最初からそうで、偏見を抱いていた人は、態度を変えなかったか、気がついたらいつの間にか心変わりしていたという感じで、全体的に葛藤の少ない登場人物たちによる、黒人が差別される通り一遍のエピソードが中心の作品だった。
 これじゃうがった見方をすれば、「アメリカ人は基本的にはみんな人権を大事にする人達」ということ印象付けるための歴史歪曲映画じゃないかと思ってしまう。
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