シネサルの「映画のブログ」

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 『ニシノユキヒコの恋と冒険』 ★★☆

2014年、日本、カラー、1:1.85、122分、日本語
【監督&脚本&編集】井口奈己【原作】川上弘美
【出演】竹野内豊尾野真千子成海璃子木村文乃、本田翼、麻生久美子阿川佐和子中村ゆりか藤田陽子並樹史朗田中要次、他
2014/02/13(木)鑑賞、MOVIX橋本5
<感想>
 結論から言えば、井口監督と竹野内豊さまさま。

 ニシノユキヒコは、彼が気のあるそぶりを見せただけで女性は彼のとりこになってしまい、そんな女たちは彼のことを好きなままの気持ちで彼の元を去っていくという、現実性の乏しいキャラ。
 彼と女たちのふれあいはじゃれ合っている感じが強く、人間ドラマというよりペットの可愛い映像を見ている気分に。
 そういえば、登場人物の飼い犬や飼い猫が勝手にうろついているのをただ撮っている映像が多いし、井口監督のデビュー作は『犬猫』だし。

 『犬猫』などと同様、フィックスでシンメトリーの映像で、カット割りのタイミングも長めで遅めで、色使いも原色の少ない淡い色使い中心で、見ていて落ち着いた気分にさせてくれる。
 そんな表現方法と、生々しさよりも気分重視のストーリーや人物の描き方との相性の良さを感じた。
 井口監督と、現実性のないキャラに説得力を持たせた竹野内豊が関わっていなかったら、成り立たなかった映画かもしれない。