シネサルの「映画のブログ」

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 「とくダネ!」おすぎのエンタメ切り捨てごめん!

 フジテレビ系、毎週金曜、08:00-09:50(コーナーは09:10頃から)
  日本のテレビでの映画ジャーナリズムは、メディアによる批評などというものはほとんど無く、配給会社などがお膳立てしたものをそのまんま伝えるだけで、付加するものと言えば誉め言葉のみ(駄作でもけなすなんてことはしない。)
  よほど鈍感な人でなければ、こんな嘘っぱちな状況に疑問を感じない人がいないと思うのだが、だから例えば「虎の門」の井筒和幸監督による映画評のコーナーに支持がある理由として(さらには、「SmaSTATION」の月いちゴローのコーナーも、あんな程度でも続いているというのは支持があるから?)そんな現状に対する不満があるだろう。
  そんなテレビでの映画評の貧弱な状況下に、「とくダネ!」でおすぎを中心とした出演者による映画評のコーナーが(おそらく最近)始まり、放送時間帯的にもネット数的にも映画評のボリューム的にも「虎の門」を超えて影響力最大のテレビ映画評コーナーであると思われる。
  状況的には歓迎すべき傾向なのだが、肝心のその中身はというと、ちゃんと見たことはないのでハッキリしたことは言えないのだが、いろいろと問題がありそうだ
  影響力が大きい番組だと思われるので、コメントすることを前提に今後じっくり見ていこうと思っているが、とりあえず6月2日の放送で引っかかったのは、今更ではあるがおすぎに公正さが欠けている点
  彼は真っ先にコメントするのは、いい男が出ているかということで、この日も『デイジー』のチョン・ウソンにインタビューをしにいって、デレデレするだけでインタビュー自体は(カットされたのかもしれないけど)まったく無し。
  一方、『嫌われ松子の一生』に関しては、真っ先に「中谷美紀の顔が気に入らない」ということで、この映画の出来自体は気にいっているようだが、だったら好意をまずコメントして、「顔」なんかはおまけコメントにとどめればいいのに。(TBS製作の『嫌われ〜』を誉めてはいけないというフジテレビからの縛りがあったかもしれないが。)
  この男前優先評価に他の出演者から遺憾のコメントがあったところ、それに対するおすぎの回答は「人間だから(好き嫌いがあって当然)」というもの。
  おすぎは、ひょっとしたら「映画評論家」という肩書きは(彼がCMのナレーションをするようになった頃から)名乗ってなくて、今では言わば「映画広報人」、つまり映画の素晴らしさを世に知らしめる人として活動していると言っていた覚えがあるので(未確認)、「評論家」だったらたてまえだけでも「私は公正」「好き嫌いを元に評価しない」と言い張らなければならないだろうが(料理に例えれば、「私は醤油が嫌いだから醤油味の料理なんか評価しない」なんてグルメ評論家の言うことなんか信じないのと一緒。)、もはや「評論家」ではないということで公正であると言わないのかもしれないが、それでも世間の目は彼は評論家だという認識は強いだろうから、結果的にはまずいよなぁ。
  というわけで、「とくダネ!」についてのコメント(=文句)は今後も続く予定です。