シネサルの「映画のブログ」

星(★/☆)の採点は、★4つで満点 ☆は0.5 ★★★★人類の宝/★★★☆必見/★★★オススメ/★★☆及第点/★★中間レベル/★☆パスしてよし/★ひどい/☆この世から消えろ

 「発掘!あるある大事典II」データ捏造

 「発掘!あるある大辞典II」で、実験データが捏造されていたことが波紋を広げているが、私は今度のことが発覚する前から、あの番組の情報の信頼度は低いと思っていたので、「テレビの情報なんて、そんなに簡単に信用しちゃイカンだろう」というのが私の意見。
 
  <テレビ局が利益を追求すれば視聴者をだます方向に進むのは当然の流れ >
 情報の信頼度が低そうだということは、以下のように推理したからである。
  (1)あの番組で体にいいと紹介されたものは、翌日から店頭で品薄になるほど売り上げが上がることが多かった
  (2)このことを知った食品の業界の中には、ぜひ自分のところの商品をあの番組で体にいい食品として紹介して欲しいと思うようになり、テレビ局への働きかけに乗り出すところが現れることが予想できる。
  (3)これと前後して、テレビ局側も数々の食品業界に向けて営業活動を行っているかもしれないことが想像できる。
  (4)このビジネスモデルが軌道に乗ると、「正確で客観的な情報を視聴者に提供することで視聴者の支持を勝ち取って、その結果視聴率が上がることでテレビ局の利益を上げる」という視聴者にとって正当だが業績向上の面では回りくどくて不確実な方法よりも、「表面上は情報番組を装いながら実質的にはPR番組とし、情報の客観性よりは(違法とも言える捏造や、それに類する違法すれすれの方法などで)スポンサーに都合の良いものに加工することを優先する」といった、スポンサーから直接お金を得る方が確実に業績を上げる近道なので、当然のようにテレビ局は後者の方法を選ぶ。

 といった具合に考えると、データの捏造が実際にあったと聞かされても驚くことではない。
 これ以外にも、ダイエット特集では番組スポンサーの花王の「エコナ」「カテキン茶」のCMが流れたりなど、商業主義的印象が強かった。
 だから、今回の発覚で花王や(ちょっと前まで売り上げが伸びて喜んでいたはずの)納豆業界が番組に怒りのコメントを上げていたけど、ホントに無関係なんでしょうかね?
 まあ、これは憶測に過ぎないので、これ以上は言わないけど。
 
  <「だまされた方が悪い」と思わないと、さらに悲劇的なことに…>
 上に述べた考察は極めて単純で真っ当なので、この程度のことは誰でも出来て当たり前であり、これをパスして簡単に信じるのは視聴者側の怠慢とは言えないか?
 報道によれば今回は週刊朝日の取材がきっかけで「たまたま」発覚したのであって、このような不正は内部告発でもない限りいくらでも隠し通すことができることだから、残された防衛手段は「情報はたとえマスメディア発でも、常に疑いの気持ちをもって接し、簡単に信じない」という自衛手段しかない。
 今回は、実害はせいぜい「店頭から納豆が無くなって買えずに困った人がいた」といった程度だったからまだいいが、「災害時などにウソの情報が乱れ飛ぶので、デマにだまされずに情報を見極めねければいけない」という注意事項が常識であるように、またここは映画サイトなので映画の例を挙げると、『父親たちの星条旗』でもお上の情報操作と、それに乗せられた大衆が戦争を後押しして悲劇へとつながることが描かれていたように、ウソの情報に振り回されないことは社会で暮らす者にとって当然求められるべきものだろう。
 「だまされる方が悪い」というのは暴言のように聞こえるかもしれないが、最悪デマによる暴動や戦争などにつながる過ちを懸念しての発言だとすれば解ってもらえると思うが…。
 それとも、「車に轢かれたくなかったら、車だけのせいにせずに歩行者自ら注意するのが当然」みたいな考え方ということで…。
 
  <まだまだあるぞ、胡散臭いお悩み対策番組>
 視聴者のお悩みの解決法を紹介する番組の、その解決法に根拠が無かったことが問題だというのなら、「あるある大事典」以外にもまだまだたくさんあるぞ。
 例えば「占いコーナー」「占い師がなんか言ってる番組」「開運」「スピリチュアル」「霊能者」「オカルト」「都市伝説」などなど。
 これらの番組は「事実だと確認されている」ということが成されているとは到底思えないのだが。
 しかも、事実でないことを事実だと信じ込んだ場合、「霊感詐欺」「カルト入信」など最悪深刻な状況に陥ることが容易に想像できることばかりだと思うが。
 まあ、視聴者には上に述べたような「簡単に信じない」事項防衛を、テレビ局には何か問題が発生して責任を取るような大ごとになる前に、この手の番組はひっそりと終了させていくことをオススメします。