シネサルの「映画のブログ」

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 放送記念日特集「激震マスメディア〜テレビ・新聞の未来〜」 ★★★

2010/03/22(月=祝)22:00-23:30、NHK総合http://cgi4.nhk.or.jp/hensei/program/p.cgi?area=001&date=2010-03-22&ch=21&eid=9647&p=1
 インターネットの利用者が伸びる一方、新聞の購読数やテレビの視聴率が悪くなって、既存のメディアの経営が悪化している現状に対して、問題点はなにか?どうすべきか?といった内容の討論をする番組。
 出演者は、新聞業界代表、民放代表、NHK副会長、ドワンゴ会長、ジャーナリスト(確か佐々木俊尚さん)、メディア関係の大学教授。
 生放送で、視聴者からメールやTwitter経由で送られた意見も紹介した。
 まあ、いろいろ考えながら観ることが出来て、面白かった。
 番組を見たうえで、今後の新旧メディアに対する考えをまとめると、以下の通り。
(1) 既存メディアもネットも、全部のコンテンツに触れることは出来ないので、良さそうなものだけ見てそれ以外は見捨てているとというのが、送り手にとって第1関門。
(2) (1)の選択の基準は、情報や主張などのコンテンツに限れば、ざっくり言うと、現実をきちんと受け止めているもの、根拠に基づいた考察をしているものは良く、希望的観測をしていたり、論理が飛躍しているものは信用しない。
(3) (2)の選択の結果、テレビにも良いコンテンツと悪いコンテンツがあり、ネットも信頼できるものと信頼に値しないものがある。
(4) ネットが現れて発展したことが良いか?悪いか?といえば、とりあえず受け手にとって選択の幅が広がったのは良い。
(5) 報道に関して、新聞、テレビ、ネットのどれを選択しているか?といえば、新聞は10年ぐらい前に購読を止めた。 内容が悪いのではなく、読む時間が無いのと、読まないものに購読料を払いたくなかったから。 テレビは、内容的に良し悪しが分かれていて、悪いものが多い。 特にショウ化した民放のニュースはひどい。 ネットもテレビと似た状況だが、バリエーションが大きい分、テレビより有益な情報が多い。
(6) 新聞を読まないので、ニュースは見出しだけというのがほとんどだが、それ以上の深い内容を知りたいと思ったときも、ネットの検索に比べて新聞やテレビから探すのが難しいので分が悪い。
(7) 出演者の発言について、(2)の判断基準でいえば、既存メディア批判サイドの人たちは、受け手が選択するようになっている「現実」を認識できていたと思う。 一方、既存メディア側の人たちは、ネットの情報なんかはダメで自分たちの情報が質が上だという「希望的観測」を持っていて、だから既存メディアを守らなければいけないと言っていた。 特に、民放代表の認識が(5)で述べた現状からかけ離れているのには呆れた。 人の悪口を言う前に、自分たちの仕事に問題点が無いか、顧みる方が大事だと思うが。 認識が甘ければ現状を変えようとせず、受け手から選択されない結果になるだけだから、私と彼とどっちが正しいかはいずれ判ること。
(8) テレビが全般的に(7)みたいな状況か?といえば、番組内で紹介されていた第2日テレは真剣に番組作りを模索していたから、番組ごと放送局ごとに受け手の選択が行われれ、それなりの結果になるだろう。(もっとも、第2日テレって、テレビというよりは既にネットかな?)
(9) 結局、繰り返しになるけど、作り手がどうこうすればどうなるか?という視点よいり、受け手主導で選択してその結果で世の中が決まるだけのことだと思う。
(10) ただし、(9)で良い世の中になるか?といえば、受け手がバカばかりだと、支持されるべきものが残らず、残らなくてもいいものが残ってしまうことになる。
(11) (10)を防ぐには、学校教育でメディアリテラシーを教えるしかないなぁ? でも、日本の教育は中高6年間英語の勉強をしている割には話せないとか、目的が成し遂げられることには無頓着なくせに、教科書の厚さが変わったりでゆとりだとか詰め込みだとか騒いで、手段であるはずの勉強自体が目的になっているヘンテコぶりだから、期待できない。
以上