最近、映画のタイトルに副題が含まれることが多いが、そのほとんどが「この副題って必要?」と思うものばかり。
今年の公開作の中から、副題つきのタイトルのものを挙げてみる。
『てぃだかんかん〜海とサンゴと小さな奇跡〜』
『矢島美容室 THE MOVIE 〜夢をつかまネバダ〜』
『書道ガールズ!!-わたしたちの甲子園-』
『苦い蜜 〜消えたレコード〜』
『ドン・ジョヴァンニ 天才劇作家とモーツァルトの出会い』
『交渉人 THE MOVIE タイムリミット 高度10,000mの頭脳戦』
『カラヴァッジョ 天才画家の光と影』
『インビクタス/負けざる者たち』
『霜花店(サンファジョム) 運命、その愛』
『COACH コーチ 40歳のフィギュアスケーター』
『ミレニアム ドラゴン・タトゥーの女』
『ブルー・ゴールド 狙われた水の真実』
そして、極めつけなのが
『RAILWAYS 49歳で電車の運転士になった男の物語』
何なんでしょうねぇ?この傾向。
言えるのは、タイトルで映画の内容を説明しようとしているように思える。
短いタイトルだと伝わらないという不安の裏返しなのか?
でも、副題をつけたところで、タイトルだけでな内容が十分に判らないのは相変わらず。
それよりも、長くしたことで、感覚的な面で後退しているデメリットの方が大きいような気がする。
テレビの2時間ドラマのタイトルがやたら長いことが笑いのネタにされていたのと同じだと思うんだけど…。
最近の邦画が、観客の知的レベルが低いとみなしていて、そんな人たち向けにベタで解りやすい表現をするものが目立ってきて、実際そんな映画がヒットしたりしている。
おかげで、表現が繊細だったり先鋭的だったり冒険的な邦画は、作る人もそれを認めてくれる人も限られてきていて、そんな映画が当たり前に作られている海外から日本に入ってきたものを観ては、「いいなぁ」と思うこともしばしばである。
説明くさい副題をつけてダサいタイトルになった邦題は、邦画の内容がベタになっていることと同じことなのかもしれない。