1975年、日本(東宝)、カラー、1:2.35、96分、日本語
【監督&脚本】西河克己【原作】大江賢次
【出演】山口百恵、三浦友和、辰巳柳太郎、吉田義夫、菅井きん、大坂志郎、初井言栄、花澤徳衛、木内みどり、大和田伸也、服部妙子、川口厚、他
2013/09/15(日)鑑賞、BS日テレ放映
<ストーリー>
昭和17年の山陰の山村。
大地主の息子の順吉(三浦)は、好きな文学に自らの労働経験が伴ってない虚しさと、山小屋に住む小雪(山口)との恋を貫くため、反対する親元を離れ、海岸沿いの町で肉体労働をしながら小雪との新婚生活を始めた。
順吉は招集され、いつしか戦地から小雪への手紙が途絶え、復員した時には、体が弱いながらも働いていた小雪が死の床についていた。
順吉は死んだ小雪に白無垢を着せて実家で結婚式を挙げ、終わると遺体を抱えて、一人で夜の山道を歩いた。
<感想>
原作小説三度目の映画化で、山口百恵主演3作目。
百恵主演(主に友和&西川克己監督の組み合わせ)作品は、第1回主演作の『伊豆の踊子』のリメイクの成功例を踏襲して、6作目の『春琴抄』(1976)まで過去の文芸作品のリメイクを続けるという、超保守路線をとることになった。
(『ふりむけば愛』(1878)で、(結局露出度ゼロと言っていい)ベッドシーンを演じることが公開前に明らかになっただけで騒ぎになったくらいだから、保守路線は無理もないかもしれないのだが。)
その結果、本作のように冒険心を何も感じられない物足りない作品が出てしまうだけでなく、女優としてのキャリアも不完全燃焼で終わってしまった気がする。
(芸能界からは早々に去る人生を選んだ彼女にとっては、是非は別かもしれないけど。)