上記の「春、バーニーズで」をはじめ、WOWOWが「dramaW」と銘打ったシリーズでドラマを頻繁に製作するようになったが、数だけでなく内容も充実していて、最近観た中で良かったのは
「春、バーニーズで」 (監督:市川準)
「対岸の彼女」 (監督:平山秀幸)
「自由戀愛」 (監督:原田眞人、劇場公開済み)
「理由」 (監督:大林宣彦、劇場公開済み)
など。
これらの作品は、映画監督として実績のある人を起用して、監督たちの作家性も色濃く出ていて、出来上がった作品は劇場公開用の映画としてそのまま通用する程のレベルのものになっている。
これ比べて最近の邦画メジャーの作品はというと、監督はテレビ出身者などの実績のない者がかなりを占めていて、「監督なんて誰でもいい」という演出軽視の傾向があり、結果は演出的に無難なものが目立つ。
それから、内容的にも対象年齢が低いものが多く、映画っぽい拡張の高さに欠ける。
映画界が撮らせるべき監督を起用せずにテレビドラマのような無難な映画を作り、テレビ界が映画より映画っぽいものに果敢に挑戦しているこの現状って、なんなんでしょうね?
今の日本は、作り手も受け手もより出来の良い映画に対する欲求が低すぎるんじゃないの?