シネサルの「映画のブログ」

星(★/☆)の採点は、★4つで満点 ☆は0.5 ★★★★人類の宝/★★★☆必見/★★★オススメ/★★☆及第点/★★中間レベル/★☆パスしてよし/★ひどい/☆この世から消えろ

 『P2』 ★☆

2007年、アメリカ、カラー、1:2.35、35ミリ上映、35ミリ撮影、ドルビーデジタル、字幕
【監督&脚本】
「ここさえなんとかなっているだけでも、面白い映画になっていたかも」と思ってしまった程の、この映画の致命的な欠点は、「悪役に魅力がないこと」。
男が女を監禁する話なら、ラストで女が男に打ち勝つことによる爽快感を狙い、そこから逆算して男をやられ甲斐のある憎ったらしいキャラにするのが恐らく王道。
もしくは逆に『コレクター』のテレンス・スタンプのように、悪役を魅力あるキャラにして悪役側に感情移入させることを狙ってもいいかもしれない。
しかし、この映画の悪役は中途半端な設定で、敵にしては悪さや強さに物足りなさを感じるし、実際に心の弱さを抱えている設定ではあるが同情を誘うようにはなっていない。
さらにグロテスクなシーンも多いのだが、「グロを楽しめる」ような見せ方にはなってなくて、単に悪い意味で気持ち悪いだけだった。