【10/07(水)】
NHK-BS2の21:01-22:28「映像の魔術師 スピルバーグ自作を語る」(★★)を、深夜に録画で観る。
90分弱の尺なので駆け足気味で、『レイダース』と『ジュラシック・パーク』の1作目以外、『オールウェイズ』、『フック』、『キャッチ・ミー・イフ・ユー・キャン』、そしてオムニバス作品だけが外された。
映画監督は、黒澤明みたいに「作品を観れば解る」と言って言葉で説明しない人と、北野武のようにどんどんしゃべっちゃう人に分かれるけど、スピルバーグは後者のタイプのようだ。
発言の中で気になったのは以下の通り。
(1)否定的なコメントは、『1941』のみに集中していて、ぶっ壊しギャグに夢中になって映画そのものを破壊してしまったと深く反省していた。
それ以外では、『未知との遭遇』のラストに旅立つような結末は、家庭を持った今では絶対に選ばないけど、独身だった当時だからそうしたとのこと。
(2)全体的に、テーマがある映画でも、エンタテイメントとして成立させることを重視しているようだ。
(3)脚本に忠実ではなく、撮影中に思いついたアイディアをドンドン取り入れて作っていくことが多い。
(4)『A.I.』は内容に関して物議をかもし出したけど、キューブリックが作ろうとしていたものを目指して作った。
私は、ロボットの側から人間を描いた映画だと思っていたけど、人間が人間もどき退治した際の戸惑いを描いたと言った。
(5)『マイノリティ・リポート』について、権力批判について思った以上に強調していたけど、(2)の前提が生きている上でのことかもしれない。
以上、いろいろ参考になった。
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【10/08(木)】
深夜に『決断の3時10分』(★★)の録画を観る。
今年公開されたリメイク版『3時10分、決断のとき』のオリジナル。
タイトルの語順を変えた意味は何?と思ったが、原題はどちらも"3:10 to Yuma"「ユマ(地名)への3時10分」で、深い意味はないようだ。
ストーリーは『真昼の決闘』のような葛藤が大半で、見せ場も少なく地味だがじわじわくるタイプの映画。
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【10/09(金)】
TOHOシネマズららぽーと横浜での『空気人形』(★★★)の上映時間が明日から少し遅くなるので、今日観に行くことにする。
開映時刻18:10に合う電車の発車時刻に合わせて駅に行き、5分ぐらい前にスクリーン10に入場。
お客さんは10人ぐらい。
高橋昌也演じる老人が座っていたベンチは、場所もただの空き地で公園っぽくないし、目の前は高層マンションと塀だけで見晴らしが良くないので、実際のありものではなく、撮影のための大道具なのでは?
一見すると穏やかな映画だったのだが、何度も空気を抜いたり吹き込んだりするシーンはショッキングだった。もちろんエロくて。
それから、富司純子の役柄も個人的にショッキングだった。
この映画、最近の人間関係を描きながらネットには触れてないけど、そっちには特に彼女みたいな人がいかにもいそう。
この映画を観ている最中に思いついた映画は、『さびしんぼう』、『A.I.』。
それから、ポン・ジュノ監督が『TOKYO』の中で引きこもりを取り上げたことのコメントとして、「東京の人々は寂しそう」というものだった。
世界的にみて寂しい人々の国だからこそ作ることの出来た映画かも。
「寂しい」というより「人生は満ち足りたものではないことにいち早く気づいてしまった」と言った方が正確かな?
終映は20:15頃で、前もって調べていた電車の時間に間に合うように、鴨居駅まで早足で歩いた甲斐があって、間に合って乗って帰る。
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テレビ朝日24:50-25:45「お願い!ランキング」(★)。
「20代OLが選ぶ"今週公開の映画満足度"ランキング」なんてコーナーがあった。
なんでOLが映画を選ぶのにふさわしいかが解らない。
大工が選ぶのとなんら変わらない。
こういうのは、評価できる実績のあるプロじゃなきゃいかんだろ。
「自称映画ファン」がギリギリ最低ラインか?
結局、映画を5本上映してコメントをしてもらうシーンが1作品当たりのべ30秒ぐらい、本編の映像の断片や紹介コメント合わせて2分ぐらい、よって合計12分30秒ぐらいのコーナーなんだけど、OL登場のシーンは全部カットしてランキングは結果だけ発表して、10分ぐらいに短くしても全然問題ない。
まあ、そこまでやったとしても、結局役に立たないし、ネタバレっぽいことまで紹介しているおそれがあるから、来週からは見ないんだけど。
番組全体、TV視聴率他さまざまなランキングを紹介していて、いかにも適当な紹介や情報でも食いつきそうなターゲット(OLあたり)相手に、「こんなもんで何とかでぎねべが?」な考えで作ったような番組。