シネサルの「映画のブログ」

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 『ライジング・ドラゴン』 ★★

【原題】十二生肖 / Chinese Zodiac (意味:干支、十二支)
2012年、香港=中国、カラー(フィルム撮影)、1:2.35、ドルビーデジタル、124分、英語/北京語/仏語/スペイン語/ロシア語/日本語(日本語字幕)
【監督=脚本=製作=製作総指揮=ユニットプロダクションマネージャー=撮影=照明=小道具=セット補助=音楽=歌唱=ケータリングコーディネーター=スタント振付=スタント=出演】ジャッキー・チェン、他
【出演】クォン・サンウ、他
2013/05/02(木)20:20-22:35鑑賞、TC渋谷4、約25人/約100席
 直感的に面白くなかったけど、何故だろう?
 ジャッキーが『サンダーアーム』(★★☆)、『プロジェクト・イーグル』で演じたトレジャーハンター"アジアの鷹"のシリーズ第3弾なのだが、前2作のようなストレートな宝探しのノー天気な良さが後退し、アジアの鷹の意図は定まらないし、ストーリーもあちこち迷走気味というのが大きいかな?
 ジャッキーアクションの持ち味の1つが「しつこく続く格闘シーン」(『ヤング・マスター』『ドラゴンロード』『酔拳2』など)なのだが、そのしつこさが盛り上がりに繋がるのに「ストレートさ」「困難に立ち向かう一途さ」が一役買っていた。
 本作でも後半で長めの格闘シーンがあるのだが、ストレートさが欠けていたのが関係してか、もしくはしつこさが不十分だったか、とにかく淡泊だった印象。
 アクション全般に渡って、短いカットをつなげて結局流れがよく判らない描写が多い。
 これが、「体を張って本格的なアクションをするのは本作が最後」とジャッキーが宣言しているように、肉体の限界がごまかし切れない状況になったことを示しているのかもしれない。
 映画作りなんてのは、ウソをついてお客さんをダマしてでも喜ばせるようなもんだから、本当に死にそうなことをする必要はなく、トリックとかスタントマンとかいくらでも使ってもいい(まぁ、そもそもジャッキー映画でもVFXは前からたくさん取り入れているはず)。
 大切なのは身体能力より上手くダマせるセンスの方だと思うから、監督としての高い実績があるジャッキーのアクションにはこれからも期待するけど、毎回上手く作れるとは限らないということか?ごまかし切れない限界が存在するのか?どっちだろう。
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