2013年、日本、カラー、1:1.85、129分、日本語
【出演】三木孝浩【原作】越谷オサム
【出演】松本潤、上野樹里、玉山鉄二、大倉孝二、谷村美月、菅田将暉、北村匠海、葵わかな、小籔千豊、西田尚美、とよた真帆、木内みどり、塩見三省、夏木マリ、他
2013/10/02(水)鑑賞、一ツ橋ホール
主人公の年齢が20代なのはちょっと違うけど、大林宣彦監督の尾道三部作を思わせるような作品。
とは言っても、観る者にとって一生の宝になるような大林作品には全く及ばず、あっさり風味の作品になってしまっている。
作品に対する作り手の思い入れの強さが、両者で違い過ぎるという印象。
ひょっとして、30年前の映画の状況とは違って、今は入れ込んで作るよりあっさりとした作風の方が受け入れられるという判断によるのかもしれないが、そうだとしたら、そんな気心は余計なお世話。
手加減なしの映画を選ぶ人の方が多いと思うのだが。
そんな気合いの足りない作品でも、突出した表情の豊かさを見せるのが上野樹里で、かつての彼女の出演作の『チルソクの夏』(★★)や『虹の女神 Rainbow Song』(★★☆)と同様に、芝居の力で自力で作品を魅力的なレベルにまで引き上げて、結果的に「上野樹里を見るための映画」と言える作品として成立させている。
やはり、彼女の才能はずば抜けて素晴らしい。
.