シネサルの「映画のブログ」

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「新・刑事コロンボ『殺意の斬れ味』」 ★★☆

【原題】A Trace of Murder(意味「殺人の痕跡」と「ちょっとした殺人」の二重の意味?)
1997年、アメリカ、カラー、1:1.33(1:1.78で放映)、吹替、92分
【監督&製作】ヴィンセント・マケヴィティ
【出演&製作総指揮】ピーター・フォーク
2016/01/05(火)鑑賞、2016/01/04(月)放映(17:00、BS-TBS)
<ストーリー>
 キャサリンは夫のお金を自由に使いたいがために、浮気相手で警察の鑑識捜査員のパトリックが、夫を訴えていた男の自宅を訪ねて夫の銃で射殺し、夫の葉巻を残して、現場の床に落ちていた猫の毛を、披露宴に主席した時にキャサリンが夫の服に付けて、夫を殺人犯に仕立てようとした。
 パトリックはこの事件を担当し、コロンボ(フォーク)に協力した。
 コロンボは、キャサリンの事情聴取にパトリックを同伴させたとき、彼の動作で2人が顔見知りだと気付き、披露宴のスナップ写真で猫の毛がその場で付けられたことも見抜いて、2人にそれぞれ相手が自分を裏切って検事に証言しようとしているように思わせて自白に導いた。
<感想>
 犯人が警察の鑑識なので、偽装工作の専門家らしくやり過ぎない方が良いと解っていることと、かつコロンボを直接ミスリーディングできる立場にいることと、更に、他人のはずの2人が共犯だと見抜けないと事件解決へとつながりそうにないことが困難のポイント。
 コロンボって、演出や芝居のパターンはほぼ決まっているので、作品の出来を左右するのは脚本で工夫することに依るところが大きいと改めて思った。
 犯人を引っかけるクライマックスもスリルがあるし、コロンボが2人が共犯だと気づく時に、その場で独り言などで説明する代わりに、ラストで丁寧に説明する展開にしたりなど、たくさんの工夫が感じられる作品。