シネサルの「映画のブログ」

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 【訃報】今村昌平監督

 私が語るよりもっとふさわしい人が数々のコメントを発していると思うので、私は赤い橋の下のぬるい水』(2001年)について。(ちなみに、彼の遺作はこの次に作られた『セプテンバー11』(2002年)の一編。)
 あの映画は、主人公の役所広司が、知り合った清水美砂が絶頂に達すると大量の汐を吹くのに夢中になるのがメインで、その「水」の幸福感を「羊水」やスーパーカミオカンデを登場させて、生命や宇宙全体にまで結び付けているというとてつもない妄想映画で、「ひょっとして今村監督、年でボケちゃったの?」とも思えるのだが、本当にボケたのか?70歳を過ぎた実年齢を利用してボケたふりをしているのか?判断できないミステリアスさが今村監督の新境地だと思ったので、あの映画は好きだし、次回作も「ボケたふり映画」を作ってくれることを心待ちにしていたのでした。だから、突然の死は残念です。