シネサルの「映画のブログ」

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 「ほんとにあった怖い話 夏の特別編2008」 (ドラマ部分:★☆、それ以外:☆)

2008/08/26(火)19:00-20:54、フジテレビ
【監督】鶴田法男
【出演】高田翔、加藤ローサ岩佐真悠子田島令子ベッキー忍成修吾諏訪太朗野久保直樹大桑マイミカンニング竹山木下優樹菜、他
 かつては、怖い話の再現ドラマが、Jホラーの映画そのものの怖さがあったのだが、もはや演出で怖がらせようとまでは思ってなくて、単なる体験者の投稿の映像化のためといった感じ。
 つまり、番組全体の内容が「ホラードラマ」の要素が減って、完全に「霊現象番組」になった感じ。
 ところで、加藤ローサ主演の再現ドラマで、彼女は入院していた病院で霊体験にあった投稿者の役を演じ、最終的には退院してその後どうなったか判らない、というのが投稿の内容であることがナレーションで説明されたのだが、ドラマでは霊が退院後も彼女について来たという、「フィクション的な味付け」をした。
 ところが、それを見たレギュラー出演の霊能力者(もちろん自称)のオバサンが、「霊が家までついて来たでしょ?」と、今でも霊がついているのが事実であると思い込んでいる発言をした。
 私はかねがね怪しく思っていたのだが、霊能力者って調査のためにわざわざ現場に行って霊視したりするのに、場合によってはそんなことしないで心霊写真を見たり体験談を聞いただけで、同じように霊現象の詳細をスラスラと言えるのが不思議だった。
 そんなこと出来るなら、現場に行く必要ないじゃん!
 でも、今回のこの「霊がついて来た」などとフィクションを事実として言い張ったことで、また1つインチキの証拠をつかんだと思った
 つまり、霊能力者が「霊がいる」とか言ってることって、「霊がいると口から出まかせを言っている(もちろん、自身の霊感ビジネスを後押しするため)」か「霊がいると思い込んでいるパラノイア」のどちらかだということ
 さらにこのおばさん、出演者の木下優樹菜が「霊を何度も見た」と発言したとこを受けてか、彼女に霊がついていると言って、念仏を唱えて、除霊をしてやった、なんてことをしていた。
 「霊感がある」なんて言う人に対して、心の弱みを利用して除霊らしき行為をすると、かなりの確率で自分の信者に引き込めるんだろうなぁ、と思った。
 芸能プロダクションの人も、自分の所属タレントをインチキ宗教に奪われたくなかったら、こんな番組の仕事を入れない方がいいと思うけど